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記者コラム「清流」 「七草」で感じた気候変動

 8月末に万葉の森公園(浜松市浜北区)で秋の七草のうちの3種が開花したと記事で伝えた。すると母から「最近は秋がない」と主張された。
 秋の七草は、山上憶良が万葉集の歌で詠んだ萩(はぎ)、尾花、葛(くず)、撫子(なでしこ)、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、桔梗(ききょう)。歌に登場する「朝貌(あさがお)」は桔梗と考えられている。秋の七草は七草がゆで食べる印象の春の七草と異なり、観賞用だ。涼しくて空の高い秋は、散歩しながら草花をめでるのにちょうどいい。
 ただ、この数年は残暑の後に急に冷え、今年も雨天が続くなど秋を感じにくい。気候変動の影響との説も聞く。花たちが「もう秋を伝えられない」と嘆いていまいか。
 (浜北支局・松浦直希)

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