テーマ : 熱海土石流災害

熱海・伊豆山発「敬老」ギフト 飲食店×工房、米と箸置きセット発売

 大規模土石流に見舞われた熱海市伊豆山で飲食店を営む西川駒子さん(52)が同地区のガラス工房「スタジオ・イイロ」の協力を得て、雑穀米とガラス製の箸置きをセットにした敬老の日(20日)のギフト商品を発売した。西川さんは「全国の人に感謝を伝えたい」とギフトに込めた思いを語る。

雑穀米とガラス製の箸置きのセットを紹介する西川駒子さん=7日午後、熱海市内
雑穀米とガラス製の箸置きのセットを紹介する西川駒子さん=7日午後、熱海市内

 ギフトは、腸内環境を整えることを意識して西川さんがブレンドした雑穀米と、近所でスタジオ・イイロを経営するガラス作家大東健太さん(35)が手掛けた透明感あふれる箸置きのペア。
 東京で「駒子レストラン」を経営していた西川さんは2020年1月、海と山の景観にほれ込み伊豆山に店舗を移した。しかし新型コロナウイルス感染拡大の影響で間もなく休業。今年6月に再開し、「これから」という時に土石流が起きた。
 国道135号線沿いの店舗はかろうじて無事だったが、道路は約1カ月間通行止めに。周辺は立ち入りが規制され、休業を余儀なくされた。それでも「自分にできることをしよう」と被災者やボランティアにおにぎりを配ったり、タオルなどの物資を募ったりと支援に奔走した。
 そうした活動の中で思いついたのが、関西出身の大東さんとのコラボレーションだった。大東さんも発災直後から近所の高齢者に弁当を運んだり、困り事を聞いて回ったりと地域のために尽力。西川さんの呼び掛けにも快く応じた。
 発生から2カ月余り。西川さんは「よそ者」を温かく受け入れてくれた地域に感謝しつつ、「全国の人に伊豆山のことを忘れないでほしい」と話す。
 ■15日まで受け付け
 雑穀米と箸置きのギフトは30セット限定(1セット5000円)で、15日まで予約を受け付ける。問い合わせは駒子レストラン<電080(7230)5050>へ。

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