食品工場、廃棄物で発電 小型プラント普及推進へ組合 静岡

 食品工場から出る廃棄物を発酵させることによって出るバイオガスを、エネルギーとして利用することを目指す協同組合がこのほど、発足した。自家発電などに使うためのガスを発生させる小型プラントを食品関連の中小企業などに普及させ、廃棄物の処理コスト削減と省エネを推進する。

県内での導入を目指す小型メタン発酵プラント=8月上旬、静岡市葵区
県内での導入を目指す小型メタン発酵プラント=8月上旬、静岡市葵区

 県工業技術研究所(静岡市葵区)の実証実験に参加した食品製造の山梨缶詰(静岡市清水区)や廃棄物処理関連の技術を持つ土木業者、建築士事務所など4社が集まり、「静岡小型メタン発酵プラント協同組合」を設立した。
 実証実験で得たノウハウを活用して、共同で資材を仕入れてプラントを製造し、設置から運営まで一貫して手掛ける。既に1号案件として、県内の飲料関連工場への導入を進めているという。
 県工業技術研究所は2016年、食品廃棄物を分解する際にメタンを生成する微生物によって、バイオガスと液体に分解する小型プラントを開発。17~19年度に県内6カ所の食品会社で実証化事業を行った。
 実験では、廃棄物処理の費用削減とともに、バイオガスで発電機やボイラーを動かすことでレトルト食品の工場のケースでは年間1千万円以上の経費削減につなげることができたという。
 県内は食品加工産業が集積しているが、従来のバイオガス発電設備は比較的大型で、コスト面などから中小企業による導入は進んでこなかった。組合は中小の食品加工や薬品関連などの工場の設備需要を見込む。
 組合の理事長を務める山梨缶詰の望月光明取締役は「環境保護と費用削減を両立できる技術の普及法を探っていきたい」と話す。
 

いい茶0
メールマガジンを受信する >