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土石流被災地通る路線バス、2カ月ぶりに運行再開 熱海・伊豆山

 熱海市伊豆山の大規模土石流の発生以来、約2カ月間運休していた東海バスの路線「伊豆山循環」が1日、臨時ダイヤで運行を再開した。土砂の撤去や捜索活動が続く現場周辺には、避難先から自宅に戻った住民が多く、「元の生活に一歩近づいた」と安堵(あんど)の声が聞かれた。

土砂やがれきが積み上がった被災地を走る路線バス=1日午前、熱海市伊豆山
土砂やがれきが積み上がった被災地を走る路線バス=1日午前、熱海市伊豆山

 再開した伊豆山循環線は、JR熱海駅を発着点に国道135号の逢初(あいぞめ)橋を経由し、市道伊豆山神社線沿いの仲道、岸谷(きだに)の両地区を通る。午前7時台から午後6時台までに11本を運行する。
 土砂の撤去現場に近いバス停「仲道入口」から乗車した主婦(68)は「毎週行く病院に今までタクシーを利用していた。1時間に1本でも、バスが再開してくれたのは本当にありがたい」と話した。
 伊豆山循環の再開に伴い、これまで住民の「足」として被災地と中心市街地を結んでいた熱海青年会議所(JC)の支援バスは、前日までで運行を終了した。同JC災害対策委員会の戸井田雄委員長(37)は「困っている人の声に応えようと取り組んできた。今後も地域の声に耳を澄ませながら、支援を続けていきたい」と話した。

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