無人運転を公道実験、実用化加速 沼津/伊東/掛川/松崎の4市町

 静岡県は2021年度、沼津、伊東、掛川、松崎4市町の4地区で、運転席に人が座らずに遠隔操作で対応する自動運転の実証実験を行う。公道で一般客も乗せる予定で、これまでより技術レベルを引き上げ、実用化へ動きを加速させる。新たに対象地区に加えた掛川市では、周囲の認識が難しいとされる夜間の走行にも取り組む。

運転席に人が座って自動運転する昨年度の車両。本年度は運転席を無人にして公道を走らせる=昨年12月、下田市内(県提供)
運転席に人が座って自動運転する昨年度の車両。本年度は運転席を無人にして公道を走らせる=昨年12月、下田市内(県提供)

 県は自動運転技術を公共交通の運転手不足解消や高齢者への移動支援に活用したい考えで、東急などの民間企業と連携し、19年度から6年間、県内各地で自動運転の課題を検証する。
 20年度までの実証実験では、ほとんどの区間で車内の運転席に人が座り、自動運転車が自動的に判断するのが難しい場合、ハンドル操作に切り替えて対応していた。
 21年度は予定する4地区全てに使う車両で運転席は無人とし、伊東市に設けたコントロールセンターからカメラ映像などを通して運行状況を監視する。自動運転車が対応困難な場合は、同センター内に設置した運転席で運転手が遠隔でハンドルなどを操作し、車両との通信によって対応する。政府が定めた5段階の自動運転レベルの「3」に該当する技術という。
 初めて実施する掛川市ではJR掛川駅から掛川城三の丸広場までの1キロ区間で、12月のイベントに合わせて1週間程度走行させる。夜間時間帯の午後5時半~同7時も予定し、自動運転車が日没後、歩行者など周囲の状況をどのように認識するのかを検証する。
 県によると、遠隔操作による自動運転で夜間走行は全国初という。担当者は「技術的には夜間でも歩行者の認識は可能だが、実用化に向けて夜間走行の実験は必須になる」と意義を強調する。
 (政治部・大橋弘典)

いい茶0
メールマガジンを受信する >