23市町で人口半数に満たず コロナワクチン1回目接種 静岡県内

 静岡新聞社が静岡県内全35市町に新型コロナウイルスワクチンの直近の接種状況を調査したところ、23市町で一般接種(12歳以上)の1回目接種率が人口の半数に満たないことが24日までに分かった。7月以降の供給減で軒並み足踏みしたとみられる。市町ごとの1回目接種率は30%弱から80%超までばらつきがあった。10月中旬までに対象人口の80%超のワクチンが届く見通し。感染急拡大が続く「第5波」の状況も踏まえ、各市町は接種を加速させる。

市町別のワクチン接種率
市町別のワクチン接種率

 「ようやくフル回転できる」
 藤枝市健康推進課の片山美津子課長が率直な思いを吐露した。同市では予約の殺到と混乱を防ぐため、不安定なワクチン供給をにらみながらの接種券配送が続いた。慎重な対応の結果、接種率は県平均以下。「供給量に振り回された面はある。今後は最大限の体制で感染を抑え込みたい」と前向きに話した。
 県によると、国からのワクチン供給は7月以降減少し、8月2日の週と9日の週は計30万回分まで落ち込んだ。最多だった6月に比べ半分で、静岡市や三島市など接種予約を一時中止する自治体が続出。64歳以下の接種を県内で2番目に開始した長泉町は受け付け中断が影響し、1回目接種率は30%に満たない。
 市町ごとに接種率に差があることについて県新型コロナ対策課は「一般的に人口の多い自治体は人材や会場確保に時間を要し、接種が遅くなる傾向がある。行政と医師会などの緊密な関係性が事業を円滑に進める側面もある」と指摘した。
 今後は10月10日までに12歳以上の8割超に相当する279万人分が供給される見通し。今月30日から10月10日まで、2週間ごとに42万回分ずつが県内に配分される。
 各自治体は「11月の早い時期までに完了」を目指す政府目標を念頭に接種を急ぐ方針。島田市、富士宮市、御前崎市などは計画を前倒しする。吉田町も「職場接種によって町の枠に余裕が生まれた」とし、接種効率が上がったという。富士市や磐田市、牧之原市、島田市などは妊婦の優先接種を受け付ける方針で、市民の不安排除にも努める。
 調査は原則22日時点の接種状況を確認した。接種率は政府が用いる2020年1月時点の住民基本台帳で算出した。市町が独自に公表している数値と異なる場合のほか、医療従事者や職場接種などが反映されていないケースもある。

 静岡県全体41.9% 出遅れ響き全国平均下回る
 静岡県全体の一般接種の1回目接種率は22日時点で41.9%。県によると、全国平均は44.2%。県新型コロナ対策課は「接種作業でいえば3~4日程度の差」と説明する。
 県全体と全国平均との差は、ワクチン接種初期だった高齢者接種の開始時点で生じたという。県内は準備に時間のかかる集団接種をメインに採用する市町が多く、他の都道府県に比べ出遅れたとみられる。
 県によると、接種率は県全体、全国平均とも医療従事者の接種数を含んでいない。

 個別接種希望、想定上回りずれ込む 静岡県平均より低い静岡市
 新型コロナウイルスのワクチン接種率が国や静岡県の平均に比べ低い静岡市。市によると、高齢者接種でかかりつけ医による個別接種の希望者が想定を上回り、高齢者の接種完了が後ろにずれ込んだ影響が現在まで解消できていないことが原因の一つという。
 市は副反応が出た場合の対応を考慮し、かかりつけ医による個別接種を推奨している。実際に個別接種を希望する高齢者が多く、大規模集団接種会場が開設された当初は予約に空きが生じていた。現時点では高齢者の2回目の接種率は8割近くに到達している。
 同市では現在、50歳以上などを対象にした9月26日までの予約が既に定員に達し、新規予約を停止している。同27日以降の接種は9月中旬から予約を始める方針で、予約ができていない50歳以上の市民らを優先する予定。49歳以下の接種時期は未定。

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