記者コラム「清流」 戦争とすいとんの記憶 

 太平洋戦争末期の空襲で犠牲になった生徒らの慰霊式を開く浜松市内の学校では例年、在校生が戦争を体験した市民から話を聞き取り、感じたことを発表している。
 発表を聞いて、以前に食べたすいとんを思い出した。だし汁に小麦粉を練った団子などを入れて作る味気のない戦時下の料理だ。食材も調味料も入手困難な時代。用意してくれた女性は「もっと薄味だった」「1日1食で我慢した」などと教えてくれた。戦争で日常がどう変わってしまったのか、身近な食を通して知ることができた。
 戦後76年を経て、戦争を経験した世代から学ぶ機会は限られる。生徒たちには、次世代への記憶の伝承を期待している。記者もすいとんで、当時の生活をかみしめたい。

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