メーターがまぶしい…そんな時の脳内反応を解明 静岡大とスズキなどの研究グループ、感覚の客観的把握へ

 強い光を受けてまぶしいと感じる時、脳内で耳の後方の後頭側頭部と額の位置の前頭前部が活発に反応していることを、静岡大情報学部とスズキなどの研究グループが脳波計測の実験で初めて解明した。主観的で個人差があるとされるまぶしさの感覚を客観的に把握できるようになり、同社などは安全運転技術の研究促進につなげる。16日に公益社団法人自動車技術会の学術誌に発表した。

研究成果について話し合う静岡大の研究者とスズキの技術者ら=6日、浜松市中区の静岡大
研究成果について話し合う静岡大の研究者とスズキの技術者ら=6日、浜松市中区の静岡大

 参加に同意した30人の脳波を測定した。暗室内で約30センチの距離でモニターに正対し、合図に続いて画面を0・5秒間フラッシュさせて、まぶしさの感覚を答えてもらう実験を繰り返した。解析の結果、光刺激を受けた0・1秒後に右耳後方の位置の右後頭側頭部、0・13~0・3秒後に左後頭側頭部、0・18~0・19秒後に前頭前部でそれぞれ脳活動を示す電位差を確認した。
 研究者の間では、まぶしさとは、高輝度の光を視野内に受けることで視認能力の低下や不快感を伴う感覚を指す。前頭前部は痛みや不快感の知覚に関与しているとされる。これまで光源の距離や明るさに基づく計算式、眼球周辺の筋肉測定などの評価手法が提案されてきたが、脳波測定は行われてこなかった。
 「メーターなど自動車内の液晶ディスプレー表示がまぶしい」との顧客の声を受けたスズキが、同大の宮崎真教授に共同研究を提案した。スズキは今後、個人差に応じたまぶしさを感じない運転環境の研究に生かす。宮崎研究室の吉岡大貴さん(同大大学院)は「着目すべき脳の部位が特定できたことは、より詳細にまぶしさを解明していく上で重要な基盤になる」と話した。
 

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