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チタンコーティンググラス 日翔工業(藤枝市) 職人芸光る虹色の輝き【しずおかMIRUIプロジェクト】

 高純度のチタンを薄くコーティングしたグラスのブランド「PROGRESS(プログレス)」を展開する。3月に直営店を静岡市葵区本通にオープンし、職人芸の粋を凝らしたグラスの輝きをアピールする。

職人芸が詰まったグラス。光の当て方で色合いが変わる
職人芸が詰まったグラス。光の当て方で色合いが変わる
小長井克久さん
小長井克久さん
職人芸が詰まったグラス。光の当て方で色合いが変わる
小長井克久さん

 2010年創業。立体のガラス素材に金属をむらなく塗布する技術を応用し、人工衛星や航空部品関連の試作を手掛ける。新事業開拓を進める中で、2代目の小長井克久さん(43)がチタン膜が施されたガラス片の輝きに魅入られ、製品化を着想。2014年にグラス第1弾を発売した。
 オーロラや虹のように、チタン膜に当たる光の屈折で、青や赤といった色彩を表現する。重厚さと透明感を兼ね備えたグラスは好評で、全国の百貨店やネット通販で販売され、予約注文が相次いでいる。
 新オープンした直営店「LIMITED(リミテッド)」は、約40種類のグラスを陳列する。小長井さんは開店の理由を「飲み物を入れた時の輝きや味わいなど、写真では伝えきれない製品の魅力を体感できる場の必要性を感じた」と語る。
 直営店を拠点に、県内の生産者とコラボレーションした製品開発も進める。藤枝の茶葉を使ったスパークリング緑茶や、ミカンやイチゴを使ったノンアルコール飲料を考案し、グラスとセットで販売していく。
 クラウドファンディングで調達した270万円は、製品開発や店舗建設に活用した。小長井さんは「グラスをきっかけに静岡発の技術や産物のPRにつながれば」と抱負を語る。
 新型コロナウイルス感染収束後を見据え、星空を眺めながらグラスで酒を飲むイベントを企画するなど、アイデアは尽きない。

 ◇会社概要 創業2010年、従業員12人

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