オリンピアン滞在「財産」 伊豆の国・サイクリスト向け宿泊施設 海外選手受け入れへ学び

 東京五輪自転車競技のマウンテンバイク(MTB)に出場したオランダ代表チームが、選手村ではなく伊豆の国市のサイクリスト向け宿泊施設「コナステイ伊豆長岡」に滞在して競技に臨んだ。7月中旬から約2週間にわたる滞在期間中、施設側は感染対策などで選手を支えた。施設関係者は「オリンピアンとの交流は大きな財産。今後の海外選手の受け入れにも生かせる」と、五輪のレガシー(遺産)として経験を受け継いでいく。

コナステイ伊豆長岡の関係者(右2人)から滞在中の規則などの説明を受けるマウンテンバイクのオランダ代表チーム=7月、伊豆の国市
コナステイ伊豆長岡の関係者(右2人)から滞在中の規則などの説明を受けるマウンテンバイクのオランダ代表チーム=7月、伊豆の国市

 オランダチームは、五輪会場となった伊豆市の日本サイクルスポーツセンター内の伊豆MTBコースで2019年10月に実施されたテスト大会時にも同施設を利用した。過去の五輪も選手村に入らずに大会に挑み、今回も慣れ親しんだ環境での滞在を決めたという。
 受け入れたのは男女の選手4人をはじめスタッフら計13人。約20部屋ある施設を全館貸し切りで提供した。普段は朝食のみの提供だが、練習以外で外出できないチーム関係者用に食事を毎日3食用意した。
 新型コロナウイルスの感染対策には細心の注意を払った。路上練習に同行した施設スタッフで元プロロードレーサーの平塚吉光さん(32)は、選手に近づいて声を掛けてしまう人を制止し、理解を求めた。念には念を入れ、自販機で飲料を買う場合は選手がボタンなどに触れないようスタッフが代行し、購入後の消毒も徹底した。
 競技ではメダル獲得の有力候補だった選手が転倒するなどトラブルはあったが、4人とも無事に帰国の途に就いた。チーム関係者からは充実した自転車整備の環境が好評で、平塚さんは選手から「練習に付き合ってくれてありがとう」と感謝されたという。
 チームが記念に残したサインボードは施設内に飾られている。平塚さんは「身近で関わった選手が五輪のレースに出ることで、自転車への関心がさらに高まったスタッフもいる。滞在先に選んでもらえて誇りに思う」と胸を張った。
 

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