パラ聖火リレー 熱海では中止 「土石流災害対応を最優先」 8月17日予定
8月17日に静岡県内5市(熱海、静岡、御前崎、菊川、浜松)で予定していた東京パラリンピック聖火リレーについて、大会組織委員会と県、熱海市は21日、土石流災害が発生した同市での実施を中止すると発表した。
熱海市の斉藤栄市長は同日の記者会見で、行方不明者の捜索活動や被災者の生活再建が続いている現状に触れて「災害対応を最優先すべきと判断した」と背景を述べた。同市や県の意向を受け、主催者の組織委が中止を決めたと説明した。
パラ聖火リレーは競技会場がある本県を皮切りに千葉、埼玉、東京の4都県で行う。県内の全35市町で火をおこす採火式を催し、静岡市清水区の日本平夢テラスで一つに集めて聖火にした後、熱海市、静岡市、御前崎と菊川両市、浜松市の計4区間7・5キロをリレーする計画だった。
熱海市では、渚小公園―お宮の松間の1・4キロを走行ルートに設定していた。県によると、同市内を走行予定だったランナーに意向を確認した上でほかの実施市に振り分ける。採火式については、熱海を含む全35市町での実施を目指すという。