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国砂防工事は4カ所、対策チーム設置 熱海土石流

 熱海市伊豆山の土石流災害を受け国土交通省が20日発表した直轄の緊急的砂防工事は、土砂が流れ出た逢初(あいぞめ)川上流部4カ所で砂防ダムの新設や土砂撤去などの対策を施す。中部地方整備局は同日、緊急砂防対策チームを21日に設置し、職員を同市に常駐させると明らかにした。

砂防工事の場所と対策
砂防工事の場所と対策

 国交省は、流出の発生場所から約500メートル下流で満杯状態になっている既存の砂防ダムの土砂撤去から着手する。ブロックを積んだ仮設の堤防も数カ月内に整備し、土砂がさらに流れ出た時に住宅地へ影響が出ないようにする。その上で、発生場所の斜面に残る不安定な土砂の撤去や新設の砂防ダム建設を進める。
 新設の砂防ダムは発生場所下流約1キロの住宅地との間に設置する方向で、既存の砂防ダムの容量約4千立方メートルを上回る規模を想定している。国が設計、施工を担い、完成後は県が管理する見通し。通常は完成まで1年以上かかるが、国交省の担当者は「緊急的に実施し、できるだけ早く完成させたい」と話す。
 中部地方整備局の対策チームは工事の安全を確保するため、発生場所の土砂の移動を検知するGPS観測装置や土石流の発生を検知するワイヤセンサーを21日に設置し、監視体制を強化する。
 国直轄工事を要請していた川勝平太知事は「地域の安全・安心が早急に確保されることを期待している」とコメントした。

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