熱海土石流 避難者、別のホテルへ 貸し切り期間終了、市が新たに2カ所用意

 熱海市伊豆山の大規模土石流で、被災者が身を寄せていた同市の熱海ニューフジヤホテルの貸し切り期間が20日で終了する。自宅の流失などで帰宅できない被災者は同日午前から、市が新たに用意した市内2カ所のホテルに移動を始めた。一方でライフラインの復旧などで生活が可能な区域の自宅に帰る被災者の姿もみられた。

熱海ニューフジヤホテルから熱海金城館に向かうバスに乗り込む避難者ら‖20日午前9時45分ごろ、熱海市
熱海ニューフジヤホテルから熱海金城館に向かうバスに乗り込む避難者ら‖20日午前9時45分ごろ、熱海市

 ニューフジヤホテルは発災2日後の5日から、2度の期間延長を経て避難者を受け入れてきた。市によると19日正午時点で451人が滞在していた。新たな避難所となる熱海金城館は8月末まで、ウオミサキホテルは同6日まで市が借り上げている。それぞれ約180人が移動する予定。
 自宅が立ち入り禁止区域のため、妻とホテルで避難生活を続けるという野沢和雄さん(74)は「熱海市とホテルに感謝している」と話した。その上で、避難生活の長期化に「自分の生活ではないというか、やることがない。できれば早く帰りたい」と日常の回復を願った。

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