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静岡県警「全職員一丸で」同時対応 熱海災害と東京五輪 本部長強調

 静岡県警は大規模な土石流が起きた熱海市伊豆山で行方不明者の救出作業を進める中、開幕まで1週間となる東京五輪・パラリンピックへの対応にも迫られている。大規模災害とビッグイベントへの態勢を同時にとることについて、山本和毅本部長は15日の定例記者会見で「全職員が一丸となり、力を合わせて取り組む」と訴えた。
 山本本部長は熱海市での災害警備に対し「全力で取り組んでいかなくてはいけない」と強調。テロや交通渋滞などが懸念される五輪・パラリンピックにも「警備、交通対策を通じて円滑な運営に資することは県警の責務」と述べた。
 県警は土石流災害の発生直後から1日200人規模の部隊を投入。他県からの応援も含めて14日現在、警察官延べ6500人が活動に当たっている。会見に同席した出雲孝夫警備部長は「必ず生存者がいると信じ、家族の気持ちに応えるため全ての行方不明者を救出できるよう全力を注ぐ」と語った。
 県警は9日に五輪・パラリンピックに向けた警備本部を設けた。選手村や伊豆会場、御殿場会場では不審物などの一斉検索を行い、24時間体制で警戒に当たっている。期間中は体制を強化する。過去の大会ではテロなども発生しているため、山本本部長は「県民一人一人の目と耳が重要な情報源。不審な人や物を見つけたり、普段との違和感があったりした際には迷わず通報を」と呼び掛ける。
 ロードレースでは広範囲にわたって交通規制が行われるほか、観客の立ち入りが大事故につながる危険性もある。山本本部長は渋滞緩和に向けて道路利用の時間帯やルート変更などを求め「安全、安心な大会が実現されるよう万全を期したい」とした。

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