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生存信じて捜索に全力 生活再建準備も加速 熱海土石流

 熱海市伊豆山の大規模土石流が発生から5日目を迎えた7日、被災現場では複数台の重機が入り、捜索活動のスピードアップが図られた。断続的に雨が降る厳しい条件下、警察、消防、自衛隊の隊員は二次災害に細心の注意を払いながら、生存者がいることを信じて懸命に土を掘り返した。

土砂などの撤去作業と捜索を進める警察や建設会社関係者ら=7日午前9時50分ごろ、熱海市伊豆山
土砂などの撤去作業と捜索を進める警察や建設会社関係者ら=7日午前9時50分ごろ、熱海市伊豆山


 現場では、早朝から荷台に土砂を積んだトラックが何度も現場を往復した。その近くで警察官がスコップで土を掘り、がれきの隙間を注意深くのぞき込んでいた。奈良県から派遣された近畿管区警察局の隊員は「過酷な状況だが、行方不明者の生存を信じて活動する」と住民に心を寄せて作業を続けた。
 ただ、流失家屋が多い逢初(あいぞめ)川上流部は大量の土砂が積み上がり、重機がいまだ入り込めていないのが実情だ。
 一方、斉藤栄市長は同日の災害対策会議で、行方不明者の捜索に注力するとともに、「生活再建のフェーズに入っていく」ことが重要と説明。今後、殺到することが予想される罹災(りさい)証明などの事務手続きに対応するため、県や他市町に支援隊の要請をしていることを明らかにした。
 斉藤市長は「厳しい時期が続くが、手続きを迅速に進め、被災者支援、市の復興に全力を尽くしてほしい」と職員を激励した。

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