テーマ : 熱海土石流災害

死者7人に 依然27人安否不明 被災122戸 熱海土石流

 熱海市伊豆山で発生した大規模な土石流で斉藤栄市長は6日、新たに3人の死亡を確認したと発表した。死者は計7人になった。静岡県は、県警や消防に照会があり安否が分かっていない5人の氏名を公表した。市が住民基本台帳を基に確認作業を進めている安否不明者は午後に増減して22人になり、午後10時現在、計27人の安否が分かっていない。県が公開した被害状況マップによると、被災家屋は計122戸で44戸が完全流失した。東海道新幹線線路西側の土石流の幅が狭まった地域に集中していた。

逢初橋の周辺を捜索する警察官や自衛官=6日午前7時40分ごろ、熱海市伊豆山
逢初橋の周辺を捜索する警察官や自衛官=6日午前7時40分ごろ、熱海市伊豆山
土石流で流失した建物
土石流で流失した建物
大規模な土石流が発生した熱海市伊豆山=5日(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)
大規模な土石流が発生した熱海市伊豆山=5日(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)
逢初橋の周辺を捜索する警察官や自衛官=6日午前7時40分ごろ、熱海市伊豆山
土石流で流失した建物
大規模な土石流が発生した熱海市伊豆山=5日(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)


 同市などによると、亡くなった3人は男性1人、女性2人。このうち2人は東海道新幹線の線路付近、もう1人は国道135号沿いの家屋内で見つかった。新幹線の線路付近は県警や自衛隊が重点的に捜索していた。3日に海上で発見された女性2人の身元が判明した。このうち1人は同市伊豆山の小磯尚子さん(61)と判明した。
 県によると、県警や消防に寄せられた安否不明者5人は同市内外の居住者。市が住民基本台帳を基に調査している人とは重複していない。この5人とは別に、安否に関する通報がある人が6人いて県警が公表に向けた作業を進めている。
 土石流発生から3日が経過し、警察や消防、自衛隊などは人員を入れ替えて、7日以降も千人規模での捜索活動を続ける。
 県は、国土交通省や国土地理院の協力を得てドローンでの映像を基に被災家屋を分析した。一帯は土砂災害警戒区域で土砂災害の危険はあるが、建物の損壊までは想定していなかった。県は「想定を超える大量の土砂が流れ込み、被害が拡大した」と説明した。
 市内2カ所のホテルに562人、指定避難所の市立第一小に16人が避難している。県は避難生活の早期解消に向け市営住宅と県営住宅16戸を確保した。被災者の意向を踏まえながら順次、入居を進める。

 ■安否不明者 6日静岡県警公表分(敬称略)
 ヒグチ トシエ  女
 ヒグチ シュンゴ 男
 トオヤマ ユウジ 男
 アマノ ハジメ  男
 アマノ イネコ  女
 情報提供は熱海署<電0557(85)0110>へ。

 ■熱海市が公表した安否不明者名簿(6日午前6時現在、敬称略)
  氏名     読み仮名       性別
 木村 京子  キムラ キヨウコ   女
 田中 路子  タナカ ミチコ    女
 小川  徹  オガワ トオル    男
 太田 和子  オオタ カズコ    女
 太田 洋子  オオタ ヨウコ    女
 石山 昌代  イシヤマ マサヨ   女
 石山 善弘  イシヤマ ヨシヒロ  男
 坂本 玲子  サカモト レイコ   女
 臼井 直子  ウスイ ナオコ    女
 古川 謙三郎 フルカワケンザブロウ 男
 古川 靜子  フルカワ シズコ   女
 西澤 友紀  ニシザワ ユウキ   女
 好川 美代子 ヨシカワ ミヨコ   女
 石田  明  イシダ アキラ    男
 瀬下 陽子  セシモ ヨウコ    女
 松本 孝広  マツモト タカヒロ  男
 松本 光代  マツモト ミツヨ   女
 太田 佐江子 オオタ サエコ    女
 太田 幸義  オオタ ユキヨシ   男
 眞壁 定雄  マカベ サダオ    男
 草栁 笑子  クサヤナギ エミコ  女
 坂本 光正  サカモト ミツマサ  男
 坂本 紗花  サカモト スズカ   女
 松本 季和  マツモト キワ    女
 情報提供は熱海市災害対策本部<電0557(86)6443>へ。

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