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発災後「72時間」捜索懸命 熱海土石流現場、1100人体制

 熱海市伊豆山の大規模土石流で、生存率が大きく下がるとされる発災後72時間を迎えた6日、警察、消防、自衛隊による懸命な救助活動が続いた。手作業で大量の泥をかき分けながら生存者を捜した。同日午前9時時点で新たな救出者の発表はなく、死者数や負傷者数も変わっていない。

土石流で埋まった住宅で捜索活動を行う自衛隊員=6日午前9時10分ごろ、熱海市伊豆山
土石流で埋まった住宅で捜索活動を行う自衛隊員=6日午前9時10分ごろ、熱海市伊豆山

 捜索は約1100人体制で午前6時に始まった。東海道新幹線線路の山側のエリアに大規模に人員を投入し、重点的に活動した。国道135号の逢初(あいぞめ)橋のたもとでは、道路上の土砂が大方撤去され、1階部分が土砂で埋まった店舗ビル内の捜索に入った。建物内からひしゃげた乗用車や直径1・5メートルほどの岩を取り出した後、消防や警察が手作業で捜索を進めた。途中、付近の水かさが増し、活動を中断し、捜索隊が小走りで退避する場面もあった。
 県によると、午前9時現在、死者は4人でいずれも女性。救助され存命の人は24人。このうち1人が軽傷。562人が市内2カ所のホテルに避難しているほか、市立第一小にも10人が身を寄せている。市によると、ホテルが受け入れ可能人数に達したため、指定避難所の小学校へ避難を呼び掛けている。
 伊豆山地区全域が依然断水していて、地区5カ所で応急給水が行われている。同日から内閣府や日本赤十字社による医療、保健、福祉のニーズ調査も始まった。

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