テーマ : 福祉・介護

子育て困難家庭を早期支援 静岡済生会病院が勉強会発足 保育園、行政や社協 平時から連携、虐待防止へ

 静岡市駿河区の静岡済生会総合病院が、市内の子育て支援機関を集めた勉強会「サポートカフェ」を発足させ、連携構築を図っている。病院や行政、保育園、社会福祉協議会などが日頃の活動や悩みを共有しながら「顔の見える関係」をつくり、子育てに困難を抱える家庭への支援体制を強化していく。

日頃の子育て支援での悩みを共有する参加者=5月下旬、静岡市駿河区の静岡済生会総合病院
日頃の子育て支援での悩みを共有する参加者=5月下旬、静岡市駿河区の静岡済生会総合病院

 発起人は同病院小児科の塩田勉医師。養育環境や経済面などに不安がある家庭を診療する中で、患者の受診を待つ受け身のアプローチしかできない病院側の支援に限界を感じていたという。受診のハードルの高さから一人で悩みを抱える母親は少なくない。病院での診察に加えて家庭に近い支援機関同士が連携して早期に家庭へ介入することが、虐待などの防止につながると考えた。
 5月下旬、同病院で開いた勉強会には市職員や保育園園長、放課後等デイサービスの職員、スクールソーシャルワーカーら45人が集まった。3月末に本格的にスタートし、この日は2回目。「母親から相談を受けようと思っても『大丈夫』と壁を作られる」「家庭内暴力の疑いを感じるが、家庭に聞きづらい」「虐待の世代間連鎖を断ち切る方法は」―。参加者は、抱える悩みを打ち明けた。
 参加者からは、多様な職種の関係者と知り合えたことに手応えを得る声が多く聞かれた。長田南小特別支援学級の吉川優子教諭は「学校だけで解決できないことは多い。支援者と知り合えたので、困った時に相談したい」と話した。東新田こども園の海野貴美子園長は「自分と同じように悩んでいる支援者がいて、気持ちが軽くなった」と率直に語った。
 今後は、気になる家庭へのアプローチ方法や前向きな育児のコツなどを互いに紹介し合い、知識やノウハウを共有する。塩田医師は「問題が起きてからではなく、平時から支援機関が連携して支援に入り、親子が自己肯定感を高く持てるようにしたい」と期待する。
 (社会部・佐野由香利)

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