菓子素材に「浜松レモン」 皮甘く仕上げ商品化

 浜松市の製菓材料卸売会社とJAとぴあ浜松、障害者就労支援施設の代表者が29日、同市役所に鈴木康友市長を訪ね、3者が連携して市内産レモンを使った製菓材料「浜松レモン4ミリ角ミンス」の製造販売に取り組んでいることを報告した。市内の製菓業者がケーキやドーナツに練り込んで販売している。

浜松産レモンを使った製菓材料とスイーツ商品を紹介する泰沢さん=浜松市役所
浜松産レモンを使った製菓材料とスイーツ商品を紹介する泰沢さん=浜松市役所

 「浜松レモン」は東区の製菓材料卸「平出章商店」が商品化。北区引佐町、細江町などの農家が栽培したレモンを使い、同区の障害者就労支援施設「クルミックス」の利用者が皮をむく作業を請け負っている。皮は4ミリ角に刻み、砂糖で煮た上で商品化している。
 同商店つながり創造室の泰沢友和室長は連携のメリットとして、サイズが大きすぎたりして出荷できなかった規格外のレモンを利用することで農家の所得向上を図れると説明。さらに、これまで初夏から秋までは業務が閑散期だったクルミックスの利用者に新たな仕事を発注し、収入増に貢献できるという。
 鈴木市長は浜松レモンを使ったケーキなどを試食し、「レモンの食感が残っていてうまい」と舌鼓を打った。
 泰沢室長は「パートナーシップで目標を達成しよう」という国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の一つにも合致すると説明。「お菓子として浜松のレモンを広くPRできれば」と語った。
 (浜松総局・瀬畠義孝)

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