電動化、脱炭素に全力 スズキ新体制方針「高品質つくる」

 40年以上にわたりスズキを率いた鈴木修会長(91)の退任が決まった25日の同社株主総会で、鈴木俊宏社長は「電動化、カーボンニュートラル化に優先的に対応する」と述べ、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)の開発に注力する姿勢を鮮明にした。コロナ禍と半導体不足の影響で足元の市場動向は厳しく、環境対応も待ったなしの状況。「今まで以上に高品質の製品をつくる」と株主の質問に答え、“ポスト修”の新体制の奮起を誓った。

株主総会で電動化対応を強く掲げた鈴木俊宏社長=25日、浜松市中区
株主総会で電動化対応を強く掲げた鈴木俊宏社長=25日、浜松市中区
スズキ創立100年史と鈴木修氏
スズキ創立100年史と鈴木修氏
株主総会で電動化対応を強く掲げた鈴木俊宏社長=25日、浜松市中区
スズキ創立100年史と鈴木修氏

 鈴木社長は、走行時と製造時の二酸化炭素(CO2)排出削減が急務とし、2025年までに電動化技術開発を急ぐ新中期経営計画の方針を強調。資本提携しているトヨタとの今後の電動化に向けた協業については「スズキも全てをオープンにして信頼関係を築き、提携関係を深化させている」と述べた。
 浜松工場(浜松市北区)をモデル工場と位置付け、「カーボンニュートラルを世界中の工場に展開する」と意欲を示した。
 同日付で取締役に就いた山下幸宏専務役員(デンソー出身)も株主への質問に対し、インドで25年までにEV導入を目指す方針を明らかにした。
 コロナ対策として鈴木社長は、政府に職場接種の申し込みをしたと表明した。インド子会社マルチ・スズキの鮎川堅一社長はオンラインで出席し、6月中に現地の全従業員がワクチンの1回目の接種を終えるとの見通しを説明した。
 鈴木社長の発言に注目していたという浜松市内の男性株主(77)は「バランス感覚がしっかりしている印象が強いが、難局に立ち向かう強さをもっと打ち出すべき」と受け止めた。同市の元社員の男性(76)は「社員や取引先、地域を大事にする会社として成長してほしい」と期待した。
 (浜松総局・高松勝)

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