自民党、浸透に限界 敗北の岩井氏「実力不足」【静岡県知事選】

 12年ぶりの自民党本部推薦候補として静岡県政刷新を訴えた岩井茂樹氏(53)だったが、立候補表明の遅れが最後まで響いて支持は広がらなかった。20日投開票の知事選。自民が全面支援し、組織を挙げた選挙戦を展開したが末端までは浸透せず、逆に発信力に勝る現職に支持層を切り崩された。自民は年内に行われる衆院選、参院補選に向け、課題を残す結果となった。

現職の壁を破れず頭を下げる岩井茂樹氏=20日午後8時すぎ、静岡市葵区の事務所
現職の壁を破れず頭を下げる岩井茂樹氏=20日午後8時すぎ、静岡市葵区の事務所

 川勝平太氏の当選確実の報を受け、午後8時15分ごろ、岩井氏は静岡市葵区の事務所に沈痛な表情で姿を見せた。事務所に集まった自民の県議、市議ら支持者に「自分の実力不足だった」と敗因を繰り返し語り、何度も頭を下げた。自身の今後については「全くの白紙だ」と述べた。
 川勝県政と対峙(たいじ)してきた自民県連は「県連の存在意義が問われている」と対抗馬擁立を目指した。さまざまな候補が浮上する中、4月中旬に岩井氏の擁立論が表面化。4月末にようやく出馬表明にこぎ着けた。遅れを取り戻すように、県内の支部が中心となって組織固めを図り、300を超える団体から推薦を得たが、自民支持層に浸透し切れなかった。
 選挙戦では県内の新型コロナウイルスワクチン接種の遅れや経済対策など川勝県政への批判に力を入れ、中央から大物弁士を投入するなど徹底した組織戦を展開したが、新型コロナ対応を巡る菅政権への批判が投票に影響したとの見方もある。
 県連の塩谷立会長(衆院静岡8区)は一定の影響を認めながらも大きな理由ではなかったとの見方を示し「あと1週間あればという思いだ。組織に浸透させる時間がなかった」と総括した。

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