川勝氏盤石、組織砕く「新しい静岡時代を創る」【静岡県知事選】

 山積する県政課題の解決を県民から託された―。任期満了に伴い20日、投開票された静岡県知事選は、選挙戦を通じて新型コロナウイルス感染症やリニア中央新幹線工事に伴う大井川水問題を「危機的状況」と指摘した無所属現職の川勝平太氏(72)が4選を決めた。コロナ禍の公務と選挙運動の両立を図りつつ、圧倒的な組織力を誇る相手候補との厳しい戦いだったが、投票締め切り直後に当確の報が流れる圧勝だった。3期12年で積み上げた知名度と発信力を生かして年代、党派を問わず手堅く集票した。

支援者と当選を喜ぶ川勝平太氏
支援者と当選を喜ぶ川勝平太氏

 川勝氏の陣営が静岡市葵区のビルに用意した会場には、午後7時ごろから続々と支援者が集まった。同8時すぎに「当選確実」の速報が入ると、拍手と歓声が沸いた。川勝氏は貴美夫人と共に姿を見せ「ポスト東京の新しい静岡時代を創(つく)る。SDGs(持続可能な開発目標)のモデル県を目指す」と勝ちどきを上げた。
 選挙期間中、熱心に訴えたリニアの水問題については「水の問題は地球全体の問題。シンボリックなのが南アルプス。解決にしっかり道筋をつける」と強調した。
 川勝氏は、コロナ禍に伴う全国知事会やワクチン接種の政策決定など公務の合間を縫って選挙活動に繰り出し、県内を東奔西走した。政党色を抑えた「県民党」を掲げて自民推薦候補との違いを演出し、無党派層への浸透に成功した。
 県内各地で重ねた街頭演説は密集回避を意識してほぼ動員をかけず、学生ボランティアの協力で会員制交流サイト(SNS)による動画配信を試みた。開票のこの日もツイッターやフェイスブックなど4媒体を使い、各地の支援者に万感に包まれた会場の様子を発信した。
 陣営は選挙活動に農業や福祉、地域問題などの現場視察も取り入れ県民に寄り添った「現場主義の現職」を演出した。阿部卓也選対本部長は取材に「県民の良識ある判断の結果」と力を込めた。
 

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