マダニ感染症、ペットも注意! 獣医師会が診断・対応マニュアル

 マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」によって犬や猫が感染、発症し、死ぬ例が静岡県内で相次いで確認されている。感染した動物から人にうつるケースも判明し、県獣医師会は迅速な診断と対応に向けてマニュアルを作成。注意喚起に本腰を入れる。

完成した「SFTS感染動物対応マニュアル」について説明する県獣医師会の杉山和寿副会長=14日、静岡市清水区
完成した「SFTS感染動物対応マニュアル」について説明する県獣医師会の杉山和寿副会長=14日、静岡市清水区

 県内では昨年8月に浜松市で猫への感染を初確認し、12月からこれまで同市で猫5匹が感染した(うち死んだのは4匹)。犬は静岡市で2匹が感染し、いずれも死んだ。2~17歳とさまざまで、室内飼いも多数含む。
 感染は動物が発熱したり、立ち上がれなくなったりして、飼い主らが動物病院を受診したことをきっかけに診断された。1カ月ほど入院し、検査で陰性確認後、退院した回復例もある。
 マニュアルは実例を基に、診断方法や治療者の防護策、死骸の処理方法などを盛り込んだ。このほど同会総会で会員に説明した杉山和寿副会長=静岡市清水区=は「感染していても症状を示さず、一見分かりにくい場合も想定される。西日本が発生地域とされてきたが、静岡県も該当するようになったという意識で注意喚起したい」と話す。動物の感染事例は一般的に周知されておらず、人のように届け出の義務がなく、同会では飼い主に協力を求めて犬や猫の抗体検査を行う大規模調査も検討する。
 同会によると、SFTSの致死率は人が約10~30%、犬が約40%、猫だと約60%に上る。同会はホームページで17日から飼い主向けのリーフレットを掲載する。
 (社会部・大須賀伸江)
 
 <メモ>動物の重症熱性血小板減少症候群(SFTS) SFTSウイルスが原因の感染症。主にウイルスを保有するマダニにかまれて感染する。人間だけが発症するとされてきたが、2017年に和歌山県で猫、徳島県で犬の発症が確認され、世界初事例となった。猫は発症率が高いとされ、犬は一定数が症状が表れない「不顕性感染」を見込む。発症すると発熱や食欲低下を引き起こす。感染した動物の排せつ物の処理時や、かまれるなどして人にもうつるとされる。

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