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特発性正常圧水頭症「治せる」 静岡済生会病院が専門外来を開設

 静岡市駿河区の静岡済生会総合病院脳神経外科は、歩行障害、認知症、尿失禁の症状を特徴とする特発性正常圧水頭症の専門外来を開設し、「手術で治療できる疾患」として啓発活動に力を入れてる。同科の岩崎正重部長は「高齢者に多い症状で放置されているケースが多い。治療によって自立度が改善し、介護負担の軽減にもつながる」と治療を呼び掛ける。

特発性正常圧水頭症の認知度向上に向けて啓発に力を入れる岩崎正重部長=14日、静岡市駿河区の静岡済生会総合病院
特発性正常圧水頭症の認知度向上に向けて啓発に力を入れる岩崎正重部長=14日、静岡市駿河区の静岡済生会総合病院

 特発性正常圧水頭症は、脳から脊髄まで循環する髄液が何らかの原因で滞り、過剰に増えた髄液に大脳が圧迫されて障害を起こす。カテーテルを使って脳に滞った髄液の流れを作る手術で、歩行障害は9割、認知症や尿失禁は5~7割が改善する。
 岩崎部長によると、罹患(りかん)率は年間で10万人当たり120人と推定される一方、受診率は年間10万人当たりわずか2~10人と、疾患の認知度の低さが課題。昨年9月に専門外来を設けた同病院は、市内の開業医や医師会、地域の介護団体などに向けて講演会や機関誌などを通じて疾患とその治療について発信を続けている。手術を実施した患者は大半が改善しているという。岩崎部長は「急速に進む高齢社会で、治療が社会に与える意義は大きい。まずは病気の存在を広く知ってほしい」と話す。
 外来は紹介状が必要。問い合わせは同病院地域連携室<電054(280)5040>へ。
 (社会部・佐野由香利)

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