ワクチン打ち手に期待の歯科医 静岡県内で準備着々【新型コロナ】

 新型コロナウイルスのワクチン接種に協力する歯科医師の準備が県内で進んでいる。協力の意向を示している歯科医師は現在約500人。県が県内4カ所で運営する大規模接種会場や各市町の集団接種会場で打ち手として期待され、政府が要請する7月末までの高齢者の接種完了を後押しする。

ワクチン接種の流れを確かめる歯科医師ら=10日午後、富士市歯科医師会館
ワクチン接種の流れを確かめる歯科医師ら=10日午後、富士市歯科医師会館


 「いつ呼ばれてもいいよう早急に体制を整える」。県が10日、富士市内で歯科医師を対象に開いたワクチン接種研修会で、県歯科医師会の大内仁之専務理事(56)はこう強調した。研修には同市と富士宮市の開業医ら39人が参加。腕に着けて接種を模擬体験する機材を使い、注意点を確認した。
 参加した秋庭歯科矯正歯科クリニック(富士市)の勤務医、小野瀬祐紀さん(30)は「注射は1日に10~20本打つが、口外への接種は経験がない。うまくいかない事例を体験でき、本番への備えにつながる」と話した。
 県は富士、掛川、伊豆の国市と吉田町に各1カ所の大規模接種会場を設ける。今後、各地で歯科医師向けの研修会を開き、打ち手の確保を急ぐ。現時点で研修後の具体的なスケジュールは決まっていないが、県の大規模接種や各自治体の要請に応じた集団接種への協力が想定される。
 歯科医師会が独自に動き、接種体制の拡充を図っている自治体も複数ある。裾野市の集団接種会場では14日から、研修を済ませた地元歯科医師による接種が始まる。同市によると、会場の一つの市民文化センターで6~7月にかけて計7日間、12人が従事する予定。
 三島市では同市歯科医師会が地元医師会の協力で研修を進め、市内各地の集団接種会場で出たキャンセル分を福祉施設の関係者らに接種を実際に行っている。同市歯科医師会の栗原由紀夫会長(64)は「待っているだけでは打ち手として動けない。要請に応じて協力できるよう備えていきたい」と見据える。
 (社会部・白柳一樹)

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