無許可でヘリ有料送迎か 2容疑者逮捕 都内の客、静岡県内へ

 国の許可を得ずにヘリコプターで客を有料で送迎したとして、警視庁保安課は9日までに、航空法違反の疑いで、ヘリ関連事業者(東京都港区)の社長の男(48)=同区六本木3丁目=と、航空運送代理店(中央区)の社長の男(33)=同区新富1丁目=を逮捕した。

航空法違反の疑いで社長が逮捕された2社が管理、運航していたとみられるヘリの墜落現場を検証する捜査員ら=2020年12月31日、島田市(静岡新聞社社ヘリ「ジェリコ1号」から)
航空法違反の疑いで社長が逮捕された2社が管理、運航していたとみられるヘリの墜落現場を検証する捜査員ら=2020年12月31日、島田市(静岡新聞社社ヘリ「ジェリコ1号」から)

 同課によると、2人は2017年8月~20年3月、約500フライトで売り上げ計約7960万円を得たとみられる。ヘリ関連事業者の社長の男(48)は「許可を受けるのは敷居が高い」と供述し、航空運送代理店の社長の男は「違法とは思っていない」と容疑を否認している。
 ヘリ関連事業者の社長の男の逮捕容疑は19年10月~昨年10月、計16人の客を8回にわたり、江東区から静岡県内のゴルフ場にヘリで送迎するなどし、計約33万9千円を受け取った疑い。航空運送代理店(中央区)の社長の男は、このうち4回に関わった疑い。
 昨年1月、国土交通省東京航空局から無許可事業の疑いがあると警視庁に情報提供があった。
 ヘリ関連事業者の管理するヘリを巡っては同12月、静岡県島田市の山林に墜落し、機長の男性が死亡。今年3月には長野県青木村の道路に墜落し、操縦していた男性ら6人が重軽傷を負った。
 同社のホームページなどによると、設立は12年12月。ヘリやクルーザーを客が共同所有し、低価格で利用できるとうたっていた。
 
 ■島田の墜落機 2社間貸借
 島田市で昨年12月30日に発生したヘリコプター墜落事故で、今回警視庁が摘発した事件でいずれも社長が逮捕された2社が、当時ヘリの管理、運航を担っていたことが9日、捜査関係者への取材で分かった。ヘリは管理する事業者から、航空運送代理店に貸し出されていたという。
 事故ではヘリを操縦していた千葉県浦安市のパイロットの男性=当時(46)=が死亡した。男性は三重県まで顧客を乗せた後、同県内のヘリポートから横浜市内の場外離着陸場に向かう途中だったとみられる。
 島田署と県警捜査一課は業務上過失致死容疑で捜査を開始し、3月に機体の搬出作業を行った。事故当日の運航の経緯や気象状況などを調べている。
 事故原因を調査する運輸安全委員会によると、フライトレコーダー(飛行記録装置)は未搭載だった。
 

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