動画でおでかけ気分〈伊豆の国・江川邸〉英龍の功績をたどる

 世界遺産・韮山反射炉から北へ約3キロ。田畑や住宅が広がる地域に、江戸時代にタイムスリップしたような邸宅が建つ。伊豆韮山地域を治めた名家江川氏の居館「江川邸」(伊豆の国市)だ。
 欧米列強がアジア進出した幕末の代官・36代の江川太郎左衛門英龍(坦庵)は憂国の念から幅広い事業を手掛けた。
 農兵訓練を行ったとされる門前の広場「枡形」、兵糧のパンを焼いたパン釜、全国の俊英を集めて近代的な軍隊制度を教育した「塾の間」―。邸内を巡ると、「日本のダ・ヴィンチ」と呼ばれた英龍の功績を垣間見ることができる。
 他にも敷地内には歴史上の人物にまつわる見どころが多数ある。
 主屋の天井を見上げた先、豪壮な架構には霊験により館を火災から守ってきたとされる日蓮直筆の曼荼羅(まんだら)の木箱が掲げられている。現在、裏門として活用されているのは元々、韮山城の門だったもの。豊臣秀吉軍勢の鉄砲玉攻撃の痕が残る。
 井戸水を使った江川酒は、北条早雲や徳川家康が美酒とお墨付きを与えたという。毎春の内庭公開では、千利休が花入れとして使った割れ目のある竹「韮山竹」など新緑が楽しめる。
 (未来戦略チーム・鈴木美晴)

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