聖火リレー公道中止、個別対応へ 浜松市長に川勝知事が回答

 東京五輪聖火リレーについて、浜松市の鈴木康友市長は8日、静岡県庁に川勝平太知事を訪ね、新型コロナウイルスの感染リスクが懸念されるとして、23日に予定されている同市内区間(北区、中区)で公道での実施を取りやめ、他の実施方法に変更するよう要請した。川勝知事は同市の感染状況がステージ4(爆発的感染拡大)に近いことを踏まえ、同市内区間については「個別案件として対応する」と述べ、県実行委員会と再検討に向けて協議に入る考えを示した。

川勝平太知事に東京五輪聖火リレーの要請書を渡す鈴木康友浜松市長(左)=8日午前11時ごろ、県庁
川勝平太知事に東京五輪聖火リレーの要請書を渡す鈴木康友浜松市長(左)=8日午前11時ごろ、県庁

 県によると、県内自治体が聖火リレーの再検討を要請したのは初めて。鈴木市長は市感染症対策調整監の矢野邦夫氏らと訪問。聖火リレーの実施により、「沿道に不特定多数の見物客が密集するなど感染リスクが高まることが大いに懸念される」とする要請書を読み上げ、川勝知事に手渡した。市側から具体的な代替案は示さず、実施方法の再検討は県側に委ねた。
 鈴木市長との面談後、川勝知事は報道陣に対し、「今からルート変更はできない。公道は全面中止とするか(コースを)縮めるかしかない」との見方を示した。
 県内聖火リレー初日の23日は第1区間の湖西市から始まり、第2区間は午前9時10分から浜松市北区(プリンス岬―みをつくし文化センター間)で実施。途中、天竜浜名湖鉄道を使って移動する。第3区間は同10時18分から同市中区(市役所前―静岡文化芸術大前)で行い、中心街の鍛冶町通りを経由する。コースや周辺道路では交通規制も実施する。
 同市では大型連休後の感染者急増を受け、5月26日に市独自の感染拡大警戒宣言を発令し、現在も継続している。
 県は鈴木市長の来訪に先立ち、東京五輪・パラリンピック聖火リレーの県実行委員会を県庁で開き、23~25日に県内で開かれる五輪聖火リレーについて、新型コロナウイルス感染症対策を徹底した上で、通常通り公道で実施すると決めた。一方、鈴木市長が要請書を提出予定であることも報告され、「地域の実情に応じた対応を図る必要がある場合は組織委と調整して検討する」との方針を決めた。

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