ポップス名曲「真夜中のドア」 リリースから40年余経て世界的ヒット 富士出身の林哲司さん作曲

 ポップスの名曲「真夜中のドア―Stay With Me(ステイ ウィズ ミー)」が、リリースから40年以上を経て改めて世界的にヒットしている。昨年末から数十カ国のチャートで1位を記録すると、カバーするアーティストも現れて一層話題に。作曲した富士市出身の林哲司さん(71)は「楽曲がネットで開放された時代だから起こり得た現象。予測を超えた反響に音楽環境の変化を実感する」と驚く。

1979年リリースのレコード「真夜中のドア-Stay With Me」を手にする林哲司さん=4月下旬、三島市内
1979年リリースのレコード「真夜中のドア-Stay With Me」を手にする林哲司さん=4月下旬、三島市内

 同曲は1979年に発表された松原みきさん=2004年死去=のデビューシングル。男女の別れをドラマ的な描写とメロディーで再現し、喪失感が聴く人の胸を締め付ける。
 発売元のポニーキャニオン(東京都)によると、楽曲は今春までに、SNS(会員制交流サイト)で人気の楽曲を選ぶ音楽配信サービス「スポティファイ」のバイラルチャートでは18カ国で、音楽配信大手アップルミュージックのJポップランキングでは93の国と地域で1位を獲得。勢いは今も続いている。
 林さんは発売当時を「メロディアスな『シティポップ』を洋ものしか聞かなかった人たちも受け入れてくれた」と振り返り、その後も「ディスコやクラブで取り上げられて浸透した」とみる。近年では日本文化への関心で海外のDJが扱う機会も急増。昨年秋にはインドネシアの人気ユーチューバー・レイニッチさんが歌った。国内でも岩崎宏美さんらカバーする歌手が相次いでいる。
 「再浮上でこれほど注目されるのは初めて」と林さん。リバイバルと違い「海外のファンにとっては、新しく見つけた音楽として聴こえるのでは」と興味を膨らませる。
 林さんはこれまでに未発表を含めて6千曲近く、昨年だけでも111曲を作曲した。「CD売り上げの“壁”は何度も経験してきた。制作者の理屈ではないところで聴かれる理由を考えてみるのも楽しい」。作品と改めて向き合う時間を大切にしている。
 (文化生活部・宮城徹)

 

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