高止まりで推移し6月に 静岡県内、再拡大に警戒【新型コロナ】

 静岡県内の新型コロナウイルスの感染状況は、抑え込みへ不安定な要素を抱えたまま6月に入った。5月中旬に100人超えを2度記録した後、下旬は平均60人台の高止まりの状態で推移。変異株や若者の感染増が原因で、特に県西部が全体を押し上げた。ここ数日は60人を下回るものの、関係者は「感染再拡大の火種がくすぶっている」として感染対策の徹底を改めて呼び掛ける。

県内の5月以降の新型コロナ新規感染者数
県内の5月以降の新型コロナ新規感染者数

 「西部で感染経路不明が目立ち、市中感染が増えている」
 県健康福祉部の後藤幹生参事は5月末の記者会見で危機感を強調した。ウイルスが感染力の強い変異株にほぼ置き換わり、感染リスクは高まっている。感染者が多少減っても警戒は解けないという見解だ。
 若年層の感染増は顕著だった。県によると、20代、30代の感染者は4月22日からの1週間で67人だったのに対し、大型連休後は210人と3倍に。20歳未満を含めると全体に占める割合は半数を超えた。外国人による県西部の「バーベキュー感染」も影響した。
 県全体の1週間の感染者は4月25日~5月1日が203人、2~8日が287人と続き、9~15日は604人と急増。その後、16~22日は2割減の485人、23~29日は451人と推移し、今週の3日間(30日~6月1日)は114人。
 一方、浜松市は直近1週間の新規感染者数が国の指標で最も深刻な「ステージ4」(爆発的感染拡大)が続く。湖西市も同様の傾向で、県西部で病床使用率の5割超えが常態化している。
 県全体の感染状況はステージ3(感染急増)で、直近1週間の新規感染者数は基準を下回っている。ただ、県幹部と医療関係者は「ワクチンの社会的効果を期待できるのはまだ先。現状では西部が改善されない限り、ステージの引き下げを議論する雰囲気にならない」と口をそろえた。
 (社会部・河村英之)

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