静岡人インタビュー「この人」 松尾清史さん 天竜森林管理署長に就任
1996年林野庁入庁。18年間の本庁勤務を経て、関東森林管理局(前橋市)から赴任。前任地では林業へのICT導入などに取り組んできた。愛知県出身。51歳。

-管内の印象は。
「手入れがよく行き届いているためいい材木が多い。この地の林業家による長年の管理と苦労の成果が、美しい山として残っているのを感じる」
-林業の現状は。
「国は林業の成長産業化を掲げさまざまな政策提案を行っている。ただ経営が厳しい状況に変わりはない。管内の国有林でも山深い林地が多く、材としての搬出が難しい点も解決すべき問題の一つ」
-署の役割は。
「『連携と挑戦』を合言葉に、官民の協働促進を先導していきたい。失敗を恐れずに、新しい林業のあり方を考える時機にきている。新技術の導入などで後押しできる部分もあると考えている」
-どう取り組む。
「民間や森林組合などの関係者間の情報共有と協働を進める。国有林と民有林の林道などを共有する整備協定も進んでいる。後継者の育成も喫緊の課題。安全性と報酬の両面を担保できるような仕組み作りにも力を入れていきたい」
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趣味はウオーキング。北海道で100キロウオークを完歩した。
(天竜支局・垣内健吾)