ジュエリー、作り込まないデザイン 橋本忍さん(森町)【ものづくりびと 静岡県内作家の小さな工房】

 色や形がさまざまな天然石の原石に合わせ、金を金づちで丹念にたたいて作るリングやネックレス。モビールのようにゆらめくピアス。同じ物は二つとない。橋本忍さん(40)=森町=が生み出すジュエリーはシンプルでミニマル。「なるべく手を加えず、作り過ぎない。『ハンド感』を残している」

天然石の原石を使ったネックレスやモビールのようなピアスなど、シンプルで「ハンド感」のある橋本忍さんのジュエリー
天然石の原石を使ったネックレスやモビールのようなピアスなど、シンプルで「ハンド感」のある橋本忍さんのジュエリー
橋本忍さん
橋本忍さん
天然石の原石を使ったネックレスやモビールのようなピアスなど、シンプルで「ハンド感」のある橋本忍さんのジュエリー
橋本忍さん

 制作方法は独学。20代に勤めた輸入雑貨店で、真ちゅうを使った作品が持つ渋い光沢や経年変化で生まれる風合いに興味を持った。「生きていくため」に始めたジュエリー作りだったが、今は「求められるから、愛してくれる人がいるから作っている」と使い手への思いを語る。
 1年ほど前から真ちゅうで作ったリングの表面に溶かした金をかけるなど、真ちゅうと金を組み合わせた作品を作り始めた。これまでにない新たな表現は「自分に正直でいたい」という橋本さんの思いの表れ。「同じデザインは飽きがくる。自分がときめかないものは売りたくない。出来上がったときに『かわいい』と思えるものを作り続けたい」
 モビール制作や空間演出なども手掛けている。新型コロナウイルスの影響で天然石の買い付けで訪れていたスリランカ、タンザニアなどの各国に行けなくなり、以前から心の中にあった「海外で個展を開きたい」との思いが一層強くなった。「ずっとここにいては井の中のかわず。世界を広げたいし、せっかく生きているんだからいろんな人に会いたい」。ファッションショーやミュージックビデオの演出にも意欲を見せる。
 (文化生活部・鈴木侑季)

 はしもと・しのぶ 北海道出身。インスタグラムで作品を発信している。熱海市のセレクトショップ「基地-TESHIGOTO-」で、ジュエリーやモビールなどを購入できる。ジュエリーは約1万5千円~。

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