記者コラム「清流」 非常時のパフォーマンス 

 静岡県舞台芸術センター(SPAC)の俳優、泉陽二さんは元ラガーマン。かつて高校ラグビーの四国大会を制した司令塔は、雨中の試合にも心を躍らせた。ミスを誘発する状況が「互いの弱点を透かし、真の強さが試される」とのこと。
 大型連休の「ふじのくに〓せかい演劇祭」は、幾つかの公演が雨天開催だった。泉さん出演の作品も、俳優、スタッフ、観客がずぶぬれになって公演を敢行した。雨が上がった翌日も、水を吸った資機材や小道具、衣装の事情が変わる中で、ほころびを露呈しない舞台を作り上げた。
 非常時に平時のパフォーマンスを見られる貴重な体験。新型コロナを抜きにしても「生の演劇」は鑑賞すべき価値を帯びている。
 (文化生活部・宮城 徹)

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