水上オートバイも通航制限 安全な浜名湖へ周知が鍵【解説・主張しずおか】

 浜名湖の適正利用を図り安全性を高めようと、静岡県は4月から、河川管理条例の規則を一部改正し、これまで適用外だった水上オートバイも制限対象に盛り込んだ。近年一部のレジャー客らによる危険運転や騒音などが問題視されてきた浜名湖にとって大きな一歩と言える。マリンレジャーが本格化する夏場を前に、どう実効性を持たせていくかが重要だ。

静岡県河川管理条例が適用された浜名湖の水上オートバイ通航ルール
静岡県河川管理条例が適用された浜名湖の水上オートバイ通航ルール

 改正により水上オートバイは制限水域において、通航時間を午前8時から日没までと定め、蛇行や急発進などの危険運転を禁止した。違反した場合には3万円以下の罰金が科されることがある。これまで同条例は浜名湖の制限水域における円ハンドル・プレジャーボートの通航制限に限っていて、水上オートバイに関しては浜名湖水域利用推進調整会議が自主規制ルールを設けていた。だが近年の水上オートバイの普及に伴いルールを守らない一部の利用者もいて、関係機関には苦情がたびたび寄せられていた。こうしたことから円ハンドル・プレジャーボートと水上オートバイに差を設ける理由もなく、条例の適用範囲拡大に踏み切った。
 ただ、改正は規制強化によって利用客を締め出すためのものではない。浜名湖総合環境財団の徳田晴紀常務理事は「安全性を保って利用者に楽しんでもらい、浜名湖をこれまで以上に魅力あるものにしていくことが主な目的」と話す。これからシーズンに向けてどのように周知を徹底していくかが新たな課題になりそうだ。県浜松土木事務所維持管理課の岩瀬智久課長代理は「県内だけでなく、近隣の愛知県や岐阜県にも周知を始めている。安全性が高まることで湖周辺の店舗や住民、利用客など誰もがプラスになることが理想」と期待する。
 福島県会津若松市の猪苗代湖では昨年9月、水中にいた小学生の男児が走行中のクルーザーに巻き込まれて死亡し、母親が両足を切断する重傷を負うなどの悲惨な事故が発生している。水上の事故は大きな被害につながりやすいといわれ、事故が起きてからでは遅い。今回の改正を機に安全性をこれまで以上に確保して世間にアピールし、全国的なマリンレジャースポットとして人気の浜名湖が一層魅力ある場所になることを期待する。
 (細江支局・吉沢光隆)

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