北遠災害伝承調べ解説、静岡文化芸術大ゼミが書籍刊行

 静岡文化芸術大(浜松市中区)伝承文学ゼミの二本松康宏教授とゼミ生が14日、市役所に鈴木康友市長を訪ね、災害にちなんだ民話について天竜区民に聞き取り調査をしてまとめた書籍「北遠の災害伝承 語り継がれたハザードマップ」の刊行を報告した。

「北遠の災害伝承」を編著した静岡文化芸術大の学生と二本松教授(右端)=浜松市役所
「北遠の災害伝承」を編著した静岡文化芸術大の学生と二本松教授(右端)=浜松市役所

 同ゼミが2014年度から天竜区で行った調査で確認された民話のうち、土砂災害や水害を伝える6話を選出。背景を検証するため20年度に4年生6人が改めて聞き取り調査を行い3月に刊行した。
 6話はいずれも蛇や竜が登場して災害を起こしたり、逆に防いだりする内容。同区春野町の「犬居のつなん曳(びき)の由来」は大雨で気田川があふれ、堤防が決壊寸前となった時、大きな竜が堤防の代わりに集落を守った―と伝える。
 ゼミ生は2人一組でバスやタクシーを使って同区水窪町、龍山町、春野町に訪問を重ね、地域の高齢者らに聞き取りを実施。6話の民話について1人1本ずつ解説文を書いた。
 春野町に伝わる「新宮池の大蛇」を担当した小川日南さん=静岡市出身=は「地域の人に聞き取りをするのは緊張したが、最後まで逃げない気持ちで取り組んだ」と語った。
 A4判、30ページ。全国の書店で注文可。価格は500円(税別)。
 (浜松総局・瀬畠義孝)

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