「富士山測候所」研究成果報告 コロナ禍、中国からのCO2減少

 認定NPO法人「富士山測候所を活用する会」は28日、専門家らによる2020年度の研究成果の報告会をオンラインで開いた。国立環境研究所が09年から行う富士山頂での二酸化炭素(CO2)濃度のリモート観測では、偏西風に乗って飛来する中国からのCO2量がコロナ禍で低下した状況などが説明された。

富士山 旧測候所
富士山 旧測候所

 高度が高い独立峰の富士山頂は地表の影響を受けにくい「自由対流圏」にあり、偏西風で運ばれてくる東アジアの大気観測などに適しているとされる。同研究所は20年1月から中国でロックダウン(都市封鎖)が実施された影響を受け、同2月に山頂で観測されたCO2量が減少したことなどを解説した。
 同NPO法人によると昨夏は新型コロナウイルス感染症の影響で山頂の旧測候所を使った実地活動は中止を余儀なくされ、無人観測など3件の研究が続けられた。21年度は人数制限をしながら、山頂での夏季観測を復活させる方針を示した。
 一方、20年度は同法人が管理する中腹の太郎坊観測サイト(標高1290メートル)で11件、御殿場市街地の観測サイト(同446メートル)で6件の調査・研究が行われた。東海大と県立大が富士山噴火の予測に向け、太郎坊で地下のマグマの上昇を早期に捉える地磁気観測を通年で行う活動も紹介された。
 (社会部・松岡雷太)

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