新アカデミー指導、世界レベルの演劇人育成目指す SPAC俳優・片岡佐知子氏

 静岡県舞台芸術センター(SPAC)が4月に開講する演劇アカデミーで、俳優陣やスタッフと連携して高校生の指導に当たる。稽古に座学を織り交ぜたプログラムを通じ、世界で活躍する演劇人の育成を目指す。

片岡佐知子氏 かたおか・さちこ 千葉県出身。日大芸術学部で演劇を学び、宮城聰さん主宰の劇団ク・ナウカを経てSPACへ。4月「おちょこの傘持つメリー・ポピンズ」出演予定。45歳。
片岡佐知子氏 かたおか・さちこ 千葉県出身。日大芸術学部で演劇を学び、宮城聰さん主宰の劇団ク・ナウカを経てSPACへ。4月「おちょこの傘持つメリー・ポピンズ」出演予定。45歳。


 ―開講の狙いを。
 「県が進める『演劇の都』構想の核になる事業。舞台芸術の力で地域活性化や交流人口の拡大を目指す中、SPACという県の劇団や劇場を資源として活用し、専門的な演劇教育の仕組みを設ける。専門学校や大学で学ぶ環境と違い、SPACの創作を間近で見てもらうことが大きな特徴。将来的にはアカデミーの受講生が世界で活躍し、演劇の愛好者が世界中から訪れるような風土の醸成を掲げている」
 ―プログラムの進め方はどのように。
 「校外のクラブ形式で1年間、放課後や週末に参加してもらう。稽古のほかに教養を身につけるための座学を組み、テキストを使った哲学の講義やミュージカル映画を教材に英語を学ぶ時間を設ける。例えば原語のシナリオを日本語字幕なしで理解して、背後にある作者の意図をキャッチできれば創作はずっと深まる。校長を務める宮城聰芸術総監督と話し合って準備を進めてきた」
 ―中高生が夏休みに創作するSPACの事業「シアタースクール」の拡充版というイメージか。
 「高校生を対象に人数を絞り、美意識などの感性を磨く点まで踏み込む。高校生ならではのとがった視点を持ち寄って、答えのない創作に対して能動的な意欲を発揮し合ってほしい。自分も高校で演劇部だったが、社会との関わりを考える機会を与えられたと感じている。さまざまな役を演じ、幾つもの生き方をシミュレーションすることは、他者の感情を理解することにつながる。また県内高校に演劇科を新設することが検討されていて、どのようなカリキュラムを導入できるか実践の中で研究していく側面がある」
 ―受講生に求めたいことは。
 「日頃は会えない仲間が集まる環境を生かして刺激を与え合うことを願っている。1年でできることは限られているが、常に社会へ目を向ける習慣を得る機会にはなるはず。また、劇場は俳優だけでなく、さまざまなスタッフや観客がいるところ。偶然出会い、つい話し込むような時間を大事にしてほしい」
 (聞き手=文化生活部・宮城徹)

 かたおか・さちこ 千葉県出身。日大芸術学部で演劇を学び、宮城聰さん主宰の劇団ク・ナウカを経てSPACへ。4月「おちょこの傘持つメリー・ポピンズ」出演予定。45歳。

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