当日出口調査 鈴木、大村氏 割れた支持【静岡県知事選】

 静岡新聞社は26日の知事選に合わせて、県内各地の投票所で出口調査を実施した。投票先とともに支持政党や新たな知事に力を入れてほしい政策などを聞き、有権者の意識を探った。川勝平太前知事の4期15年にわたる県政運営、リニア中央新幹線工事を巡る県の対応への評価も尋ねた。

力を入れてほしい政策
経済・産業振興 期待高く
リニアは1割・浜松新野球場は争点ならず
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 新知事に最も力を入れてほしい政策を尋ねたところ、「経済・産業振興」を挙げた人が38・0%に上った。「教育・子育て」19・4%、「医療・福祉」17・8%が続いた。各候補者が重要課題に位置づけた「リニア中央新幹線への対応」は11・8%にとどまった。「浜岡原発への対応」は3・2%、「浜松新球場の建設」は2・1%で、有権者は大きな争点と捉えていなかった可能性がある。
 経済・産業振興を選んだ人の投票動向をみると、48・1%が鈴木氏、47・8%が大村氏に投票した。新型コロナウイルス禍後の地域経済再生や、物価高騰への対応といった生活に直結する課題が山積する中、行政や政治の経験が豊富な2氏への期待感がうかがえた。
 年代別では、40~70代と80歳以上が経済・産業振興を最重視する一方、10~30代は教育・子育てに強い関心を示した。
 リニアへの対応を重視した人の45・1%が大村氏に投票した。選挙戦では、鈴木、大村両氏がともに整備推進の姿勢を示し、大井川の水資源確保と南アルプスの環境保全の両立を訴えた。県西部に現場がある浜岡原発や浜松新球場を選んだ人のおおむね5~6割が鈴木氏に流れ、地域色が色濃く出た。

重視した基準
政策や公約 4割
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 投票先を決める際に重視した基準について、「政策や公約」を挙げた人が40・6%と最多で、「人柄や印象」23・8%、「経歴や実績」19・3%と続いた。与野党対決や地域対決との見方もあったが、「支援する政党や団体」を重視した人は7・6%、「出身地」は6・7%にとどまった。
 鈴木氏に投票した人は「政策や公約」「人柄や印象」「経歴や実績」を重視した人がおおむね25~30%と横並びだった。4期16年の浜松市長経験から、人柄や実績が一定程度浸透していたとみられる。
 大村氏に投票した人は46・7%が「政策や公約」を重視した。22・8%が「人柄や印象」、16・0%が「経歴や実績」で選んだ。

投票動向
西部 鈴木氏62%、中部 大村氏55%
無党派は鈴木氏が上回る
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 出口調査の投票動向を地域ごとに分析すると、浜松市を含む西部の62・9%が鈴木康友氏を、静岡市を含む中部の55・1%が大村慎一氏をそれぞれ支持し、傾向がくっきりと分かれた。東部は大村氏が53・5%、鈴木氏が39・2%で、大村氏がリードした。森大介氏は最も高い中部でも6・3%にとどまった。
 支持政党別にみると、大村氏は推薦を受けた自民党支持層の63・2%を固めた。鈴木氏は推薦を受けた立憲民主党支持層の79・1%から票を得る一方、国民民主党支持層は58・9%にとどまった。
 自主投票とした公明党は大村氏が56・7%となり、鈴木氏の43・3%を上回った。「支持する政党はない」とした無党派層は49・3%が鈴木氏で、大村氏の43・2%を上回った。森氏は共産党支持層の76・0%から票を集めた。
 年代別では60代と70代で鈴木氏が、30代、40代、80歳以上で大村氏がリードした。29歳未満と50代は鈴木氏と大村氏が拮抗(きっこう)した。

川勝県政の評価
3分の2が肯定的
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 川勝県政の評価を聞いたところ、「大いに評価する」が14・5%、「ある程度評価する」が52・1%に上り、全体の3分の2に当たる計66・6%が評価した。「あまり評価しない」は20・4%、「まったく評価しない」は11・4%で、「評価しない」は3割だった。
 評価するは、60代、70代、80歳以上で7割を超えた。最も低い30代でも54・2%に上った。男女別では、女性の方が肯定的に捉えている人の割合が高かった。
 評価すると回答した人の約5割が鈴木氏に、評価しないと回答した人の約5割が大村氏にそれぞれ投票した。鈴木氏が川勝前知事を支えた立憲民主党や国民民主党から推薦を受け、大村氏が川勝知事と対立した自民党から推薦を受けたことが影響した可能性がある。
 

リニア工事
静岡県の対応 6割「評価」

 全国の関心を集めるリニア中央新幹線工事について、県の対応を「評価する」が57・0%を占め、「評価しない」の40・2%を上回った。
 投票先に鈴木氏を選んだ人のうち、60・9%が「評価する」、36・5%が「評価しない」と回答した。大村氏では「評価する」が51・2%、「評価しない」が45・5%だった。森氏は「評価する」が71・6%を占めた。
 「評価する」と答えた人の割合が最も高かった年代は70代で62・9%、「評価しない」は20代の53・9%。年代が低くなるにつれ、「評価しない」の割合が増える傾向が見られた。
 川勝前知事の県政運営を「大いに評価する」と答えた人のうち、県のリニア対応を「評価する」は86・6%に上った。
 

調査方法

 投開票日の26日、県内各市区町の投票所60カ所で実施した。投票を終えた有権者に、投票した候補者名などを答えてもらい、2929人から回答を得た。グラフや記事中の数字は小数点以下の処理により、合計が100にならない場合がある。

 
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