なくなる学校。地域にできることは?⑧ 読者とラジオリスナーの意見【賛否万論】

 急速に進む少子化を踏まえて「なくなる学校。地域にできることは?」と題し、学校統廃合と地域の関係を取り上げてきたシリーズも今週で最終回です。学校よりも先に、地域で雇用を生み出す戦略が必要だという投稿もありました。今回はSBSラジオのリスナーにも同様のテーマで意見を聞いてみました。新聞読者の声と合わせて紹介します。

外部の目線で活性化模索
読者 大島宏幸さん(長泉町) 61歳
 まずは、地域で意見を出し合うというプロセスが大事です。学校がなくなると困りますと要望を上げるだけでなく、地域からどのように学校と連携するかの意見を出すこと。静岡市清水区両河内地区の中山治己連合自治会長のようなけん引役が必要だということかな。誰かがやってくれるのを待つような意識だと何も変わらない。同市藁科地域は、取り組みに積極的な印象だから方向性を間違えなければ大丈夫かなと思う。
 両河内地区のスクールバスに関しては、市が経費を負担して住民が運営するのは、他の地区でも参考になるのかな。スクールバス導入が難しいならば、ライドシェアの経費を市町に負担してもらえばよい。複数の人がドライバーで参加してもらえれば、登校時はAさんで、下校時はBさんが行うなどで、やれるのではなかろうか。市内へ通勤する人が、協力することで可能になるような気がする。できれば、タクシー会社でライドシェアをやってもらう方が安心安全。第一交通産業(北九州市)の社長のような逸材が県内のタクシー会社にいないのかな。
 今回のテーマの一つの解決案として、地域のブランディング戦略があると思う。学校を核としないアイデアで地域を活性化させていけば、人が集まるはず。人が集まれば、学校が必要になる。地域の特性を生かしたまちづくりを発案できる人材が必須ではないか。
 4月6日の8面記事「遊休施設をテーマパークに」を読んで、使われていない学校や病院を改装すれば建設費をかけずに雰囲気のあるテーマパークができるという。マーケティングのプロが見るとそういうアイデアもあるのだなと感心した。地域の人が気付かなかった視点で考えることが大事だなと思う。
 千葉県君津市は、東京湾アクアラインが開通してから人口減少が解消されたのかと思った。つまり、道路が整備されても人口減少の歯止めにはならないのだなと思う。学校の代わりにコワーキングスペースを地域の核にするのもありかと思い、検索してみた。いまいち、君津市のコワーキングが活用されているように思えなかった。PR不足なのかな。
 静岡市のコワーキングスペースをネット検索すると、グーグルマップに出てくるのは、静岡駅の周辺だけみたい。県内の大企業のサテライトオフィスを藁科地域に配置すると変化があるのかもしれない。
 以前、小豆島、淡路島へツアーで行ったとき、淡路島のレストランで昼食を取った。海岸線におしゃれな店ができていた。パソナグループの本社が淡路島へ移転した経済効果がすごい。賛否両論があるけれど、大企業の本社を誘致すると街並みが激変するということなんでしょうかね。

高校の定員に不公平感
読者 寺岡勝治さん(浜松市中央区)
 私はかつて県立高校に勤務していました。内側から高校の統廃合について見守る立場でしたが、統廃合には不公平を感じていました。どの点に不公平を感じていたかというと、各校の募集定員です。
 今年度、最大が320人。以前に比べれば定員は減っているとは言うものの、子どもの減少割合からすると、あまり減っていません。他方、最小人数は120人で定員割れしている場合が多いです。
 都心部の学校があまり減らされていないことが、地方の高校の志望者・入学者の減少をより加速させているのではないかと危惧しています。小笠高校と横須賀高校の統廃合反対運動は記憶に新しいところで、同じような立場に立たされている高校や地域は他にもたくさんあります。地域を守るためにも俯瞰[ふかん]した視点を持って、県立高校は極力定員をそろえるべきだと考えます。


SBSラジオの番組「ゴゴボラケ」とコラボ・アンケート  学校統廃合と地域の関係について、SBSラジオの番組「ゴゴボラケ」とコラボしてアンケートを取りました。番組のX(旧ツイッター)で「学校の統廃合が進んでいます。学校がなくなると地域は廃れると思いますか?」と質問したところ、「廃れると思う」が74.9%、「廃れるとは思わない」が25.1%という結果になりました。一部のリスナーの意見を掲載します。

学校の統廃合が進んでいます。学校がなくなると地域は廃れると思いますか?
62歳のメリーアンさん 以前住んでいた地域の小学校は学年10人未満で今も状況は変わっていません。何年も前から統廃合の話が出ていますが、地元が大反対をし、そのままです。学校があってもなくても廃れていきます。子どもにとってクラスメートのいない学校に行かせるのがいいことなのでしょうか?

たじーさん 廃れると思います。学校があることによって、地域のコミュニティーが保たれている点があると思います。学校がなくなることによって、地域のコミュニティーも保ちにくくなるので、学校は存続させた方がいいと思います。それに伴い、郵便局なども撤退してしまうことも考えられます。

けろちゃん*さん 母校が統合という形でなくなり、統合された側とする側ですごく格差があり、さびしい思いをしていましたが、校舎やグランドを再利用してもらえたことで、今ではいろいろな世代や地域外からも人が集まり、地域の活性化に役立っています。学校名がなくなっても母校に帰れるのはうれしいです。

ちなつさん 難しい。『学校がなくなるから地域が廃れる』『地域が廃れるから学校がなくなる』どちらも捉えられると思います。人々の暮らしや活動や交流が活発になれば、その地域の注目も人も集まるし、必要なことや物がそろうと思う。学校のある・なしの見方というより、人流や活気の起こし方の検討が大切かなと。

akoさん 廃れるに入れました。学校がないなら地域に子育て世代は入ってきません。学校がないなら地域のインフラや防犯、産業・経済さまざまな問題が発生しそうです。これは田舎だけじゃなくて都会の中心にも起こり得る問題だと思います(ドーナツ化現象など)。それだけ少子化って深刻な問題ですよね。

他力本願寺さん 廃れますね。でも、むしろそうならないためにやってるのだと思いますが。僕の母校の高校も統廃合でなくなりました。学校があれば商店やコンビニ、体操服を扱うお店、文具店、牛乳関係、弁当関係など潤います。実は思いのほか、地域の商店に学校から仕事ってもらえるんですよ。なくなるとかなり影響あります。

もくもく駅長さん 年々、出生数が減っている以上、統廃合は進んでいくと考えて、今後は「学校」というコミュニティーに頼らない地域づくりが必要だと思います。例えば、本社機能の一部を淡路島に移転した「パソナ」のように就業場所を地方分散するなど、「学校」とは別の「住む理由」を作るべきかと思います。

とある地方の配達員さん これ、卵が先か鶏が先かって話だけども…。小さな子持ちの家庭は学校(特に小学校)が近い&利便性良いところに住みたい↓そうじゃないところは過疎る↓子供が少ないから学校統廃合↓商圏としてうまみないから店も減る↓余計住まない↓学校がなくなる、この負のスパイラルよね。

あきら55%さん 廃れてます。母校の小学校は、小中一貫校に統合されました。統合前は、校舎や運動場を利用すると言われていましたが、10年たって草ボーボーです。

なみぼー(なみへい)さん 廃れるかなと思います。学校がなくなるというと、これから子どもを産み育てる世代の居住地として選択肢から外れる気がします。特に小学校は遠いと心配なので。うちは小学校に近いので、近所に住んでいる同世代はみんな小学校が近いというのが決め手だと言っています。

いーちゃんさん 小学校があると道路も安全対策をするし、子どもさんの声は何よりもかけがえのないものですし、バスも通らなくなりますから。私の実家は、かつてマンモス小学校で立派な校舎もありますが、田舎だから年々児童数が減る一方ですから、バスもあまり通らなくなり、廃線に近い状態です。

づしさん 家の近くの地域も、2010年3月に小学校が廃校になりましたが、地域の活性化が活発で、以前より盛り上がっております。人口は減っても、廃れたとは思いません。

次回のテーマは 現在の日本に死刑制度は必要?  次回のテーマは「現在の日本に死刑制度は必要?」です。死刑制度は、被害者遺族の気持ちや犯罪の抑止効果を期待して存置を望む声がある一方で、冤罪[えんざい]や誤判によって無実の人が国家に命を奪われかねない恐れなどから廃止を求める声もあります。皆さんはどう考えますか?り加速させているのではないかと危惧しています。小笠高校と横須賀高校の統廃合反対運動は記憶に新しいところで、同じような立場に立たされている高校や地域は他にもたくさんあります。地域を守るためにも俯瞰[ふかん]した視点を持って、県立高校は極力定員をそろえるべきだと考えます。
 

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