医療・福祉、景気・雇用に関心 静岡新聞社電話世論調査 詳報【静岡県知事選】

 静岡新聞社が18、19の両日に実施した知事選(26日投開票)の電話世論調査は、優先して進めてほしい政策やリニア中央新幹線建設の是非、4期15年にわたった川勝県政の評価などを尋ね、有権者の意識を探った。知事選に「関心がある」との回答は95・3%に達し、2021年の前回知事選調査の81・1%を上回った。新たな県政のかじ取り役が15年ぶりに代わることで注目が集まっているとみられ、投票率にも影響を与えそうだ。

優先してほしい政策
 優先して進めてほしい政策は「医療や福祉」が29・4%でトップだった。「景気や雇用」が28・2%で続き、生活に密着した問題への関心の高さが浮かび上がった。
 3位以下は「人口減少対策」15・9%、「防災対策」13・6%、「教育や子育て」12・8%となった。
 政策ごとに回答者の投票傾向を分析すると、「医療や福祉」と答えた人の中では、投票先に鈴木康友氏を挙げた人が最も多かった。鈴木氏は「教育や子育て」を選択した人からも支持を集めた。一方、「防災対策」と答えた人の中では大村慎一氏の支持が最も高くなった。
 年代別では、60代以上はいずれも「医療や福祉」がトップとなり、80歳以上は全体の4割強を占めた。20代は「景気や雇用」と「教育や子育て」がともに37・5%。30代と40代は「景気や雇用」が最も多かった。「景気や雇用」は男性、「医療や福祉」は女性で高くなる傾向が見られた。
 投票する際に重視する点は「政策や公約」が63・5%でトップ。「人柄や評判」が17・7%で続いた。事実上の与野党対決との見方もある中、「支持する政党や団体の推薦」は13・0%だった。「年齢や出身地」は4・6%にとどまった。

リニア建設 「推進」 半数迫る
 県が大井川水資源や南アルプス生態系への影響の懸念から着工を認めず、全国的な関心も集めているリニア中央新幹線トンネル工事への対応について「建設を進めるべきだ」との回答は47・9%で、「建設を進めるべきでない」の29・4%を上回った。「分からない」は22・7%だった。
 投票先に鈴木氏を選んだ人のうち、45・7%が「進めるべき」、29・3%が「進めるべきでない」と答えた。投票先を大村氏とした人では「進めるべき」が61・1%、「進めるべきでない」が17・6%で、推進を求める人の割合が多かった。投票先を森大介氏とした人は「進めるべきでない」が90・1%と大半を占めた。
 川勝平太前知事の県政を「大いに評価する」と答えた人のうち、リニア建設を「進めるべき」は26・8%だったのに対し、「進めるべきでない」は52・5%に上った。川勝県政を「まったく評価しない」と答えた人では86・5%がリニア建設を「進めるべき」とし、「進めるべきでない」は7・4%だった。
 世代別では、「進めるべき」が20代で75・0%、30代でも64・1%で、若年層に推進を求める人が多かった。

川勝県政 66%が肯定的評価
 川勝県政の評価を聞いたところ、「大いに評価する」が19・0%、「ある程度評価する」が47・6%となり、計66・6%が肯定的に捉えた。「あまり評価しない」は19・1%、「まったく評価しない」は14・2%だった。評価する層のうち約5割が鈴木氏、評価しない層の約6割が大村氏を支持し、判断がくっきりと分かれた。
 「評価する」は年代が上がるほど多くなる傾向にあり、70代と80歳以上は7割を超えた。30代は「評価する」と「評価しない」が拮抗(きっこう)し、20代は「評価する」が約4割にとどまった。男女別では女性の方が肯定的に捉えている割合が高かった。
 政党別にみると、自民党支持層のうち「評価する」と答えたのは53・8%だった。県議会で自民会派は川勝前知事と対立関係にあったが、自民支持層が県政運営に一定の評価をしていることがうかがえる。
 これまで知事を支えてきた立憲民主党や国民民主党の支持層は「評価する」が7~8割台に上り、共産党は9割を超えて突出した。

裏金問題 6割「考慮」 一定の影響
 投票先を決める時に、自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題を考慮するかどうか尋ねたところ、「考慮する」が60・6%となり、「考慮しない」の39・4%を上回った。裏金問題に注がれる厳しい視線が、地方の首長選挙にも一定の影響を及ぼしている実態が浮かんだ。
 「考慮する」と答えた人を支持政党別にみると、自民党が41・9%、公明党が41・2%と半数を下回ったのに対し、立憲民主党は80・1%、日本維新の会は74・6%、共産党は78・4%、国民民主党が71・0%と野党が軒並み高くなった。無党派層は60・7%だった。
 年代別では、40代以上はいずれも「考慮する」が半数を超え、最も高い70代では65・8%に上った。20代は43・8%、30代は33・3%だった。男女別は男性が60・3%、女性が61・0%と大きな違いは見られなかった。

知事選電話世論調査 主な質問と回答 (数字は%)  ◆知事選に関心がありますか
 大いに関心がある 61.4
 ある程度関心がある 33.9
 あまり関心がない 3.5
 まったく関心がない 1.2
 ◆知事選で投票する人を決めましたか
 期日前投票を済ませた 11.7
 決めている 56.8
 だいたい決めている 14.0
 まだ決めていない 17.5
 ◆投票する際に何を重視しますか
 政策や公約 63.5
 人柄や評判 17.7
 年齢や出身地 4.6
 家族や知人からの依頼 1.2
 支持する政党や団体の推薦 13.0
 ◆優先して進めてほしい政策は何ですか
 景気や雇用 28.2
 人口減少対策 15.9
 教育や子育て 12.8
 医療や福祉 29.4
 防災対策 13.6
 ◆リニア中央新幹線の建設を進めるべきだと思いますか
 建設を進めるべきだ 47.9
 建設を進めるべきでない 29.4
 分からない 22.7
 ◆投票先を決める時に、自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題を考慮しますか
 考慮する 60.6
 考慮しない 39.4
 ◆川勝平太前知事の15年の静岡県政を評価しますか
 大いに評価する 19.0
 ある程度評価する 47.6
 あまり評価しない 19.1
 まったく評価しない 14.2
 ◆普段どの政党を支持していますか
 自民党 28.9
 立憲民主党 18.3
 日本維新の会 6.1
 公明党 3.3
 共産党 3.6
 国民民主党 3.0
 教育無償化を実現する会 -
 れいわ新選組 2.1
 社民党 0.8
 参政党 1.1
 みんなでつくる党 0.1
 その他の政党・政治団体2.3
 支持する政党はない 30.5

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