能登地震被害全容把握 3次元点群データで遠隔支援 静岡県と東京都

 被害状況の全容把握に難航する能登半島地震の被災地や自治体を遠隔で支援しようと、静岡県と東京都は2日、石川県が被災前に取得していた3次元点群データの公開を代行し、被災前後の地形などを比較できる画像データを、本県と都が共同運用するプラットフォーム上に掲載した。被災前後の画像比較により、一部地域の沿岸部隆起や、確認が困難な山間地などの被害状況、リスクの把握が可能になり、復旧作業時の安全確保などに役立つという。

県と東京都の共同プラットフォームで公開されている被災前の3次元点群データ画像(左)と、被災後の国土地理院写真(右)=県提供=
県と東京都の共同プラットフォームで公開されている被災前の3次元点群データ画像(左)と、被災後の国土地理院写真(右)=県提供=

 静岡県によると、石川県は2020年と22年に能登半島のほぼ全域の3次元点群データを取得していたが、外部でも活用できるオープンデータ化はしていなかった。静岡県と都は自治体間の遠隔支援として、石川県から被災前の未公開3次元点群データの利用許可を取って公開するとともに、国土地理院の被災後の航空写真を加工し、被災前後を比較して閲覧できる形にした。
 本県は21年の熱海市伊豆山の土石流災害で3次元点群データを活用し、落ち残りの盛り土の確認や流出土量などの早期把握に活用した実績がある。データをオープン化していたため、外部識者からの知見を得ることもできた。この経験を基に、石川県がデータを取得していることを知った本県職員が、データ活用の有用性を石川県側に説明していた。
 静岡県幹部には、今回の取り組みが大規模災害時に対応に追われる被災自治体に対するプッシュ型での遠隔支援のモデルケースになるとの考えもある。山口武史デジタル戦略担当部長は「状況把握に困難を極める自治体の作業効率化につながるはず。自治体や国のオープンデータへの理解促進につながることも願っている」と話した。
 (政治部・青島英治)

 

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