原告、追加提訴へ 静岡地裁 リニア訴訟

 リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題を巡り、大井川流域の住民らがJR東海を相手取り、静岡県内区間(10・7キロ)の工事差し止めを求めた訴訟の第12回口頭弁論が8日、静岡地裁(日野直子裁判長)であった。原告側は閉廷後の報告会で、次回弁論の来年3月までに追加提訴する方針を明らかにした。
 次回弁論までに、南アルプスで高山植物をシカの食害から守る活動に取り組むボランティアら約20人が原告に加わる見込み。追加提訴では、トンネル工事で山の水が失われ、植物が枯れる可能性を踏まえた主張を予定している。
 原告側は同日、JRの減水対策などに反論する準備書面を提出した。減水量が毎秒2トンとするJRの試算について「採用しているデータが恣意(しい)的だ」などと指摘し、試算を前提とした減水対策は妥当性を欠くと改めて主張。工事の発生土の対策も「説明が抽象的なものにとどまっている」とした。
 流域住民で元藤枝市議の大石信生さん(85)=同市=が意見陳述した。大井川水系では1993年以降の30年間で取水制限が行われた年が18回あったとし、「トンネル工事で減水が生じたらもっと深刻な取水制限が起こる」と市民生活や経済活動への影響を懸念した。

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