資金を不正に口座移転か 静岡の社会福祉法人元理事長ら2人逮捕 清水署など
静岡市清水区の社会福祉法人「誠心会」の資金を着服したとして、清水署と静岡県警捜査2課は21日、業務上横領の疑いで、誠心会元理事長の40代男と、東京都内の50代男を逮捕した。複数の関係者への取材で分かった。静岡県警は50代男が、元理事長の男の法人内の立場などを悪用し、多額の資金を横領していた可能性があるとみて実態解明を進める。

2人は共謀して2022年10月ごろ、同法人の資金1千万円以上を、同法人と取引関係のない会社名の口座に送金するなどし、横領した疑いが持たれている。
関係者によると、50代男の妻は俳優の南野陽子さんで、男は南野陽子さんの名前なども利用した上で、同様のトラブルを他県でも複数抱えていたといわれている。着服行為は監査などで発覚し、静岡市が今年に入って県警に告発した。監査への対応は主に50代男が担っていたとされる。
元理事長の男は犯行当時、理事長職に就任したばかりだった。今年に入って辞任しているという。
県警は着服金の使途や動機に加え、2人の関係性なども慎重に調べる。