陸上 静岡県勢僅差 100準決敗退 全国高校総体

 全国高校総体(インターハイ)は3日、北海道で行われ、陸上の女子100メートルで優勝候補だった小針陽葉(富士市立)は、2日の400メートルリレー予選の負傷が響き準決勝で敗退した。男子100メートルの森川皓喜(浜名)も決勝進出を惜しくも逃した。男子走り幅跳びは奥沢真(浜松西)が7メートル00で入賞に2センチ届かず9位。出場者ランク1位の成川倭士(東海大翔洋)は欠場した。

女子100メートル準決勝 フィニッシュする富士市立の小針陽葉(左)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝 フィニッシュする富士市立の小針陽葉(左)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
男子100メートル準決勝 惜しくも決勝進出を逃した浜名の森川皓喜=札幌市厚別公園競技場
男子100メートル準決勝 惜しくも決勝進出を逃した浜名の森川皓喜=札幌市厚別公園競技場
女子100メートル準決勝力走する富士市立の小針陽葉(左端)と静岡市立の佐野釉梨(右端)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝力走する富士市立の小針陽葉(左端)と静岡市立の佐野釉梨(右端)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝力走する富士市立の小針陽葉=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝力走する富士市立の小針陽葉=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝フィニッシュする富士市立の小針陽葉(左)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝フィニッシュする富士市立の小針陽葉(左)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝を終えて引き揚げる富士市立の小針陽葉(右)と静岡市立の佐野釉梨=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝を終えて引き揚げる富士市立の小針陽葉(右)と静岡市立の佐野釉梨=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝 フィニッシュする富士市立の小針陽葉(左)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
男子100メートル準決勝 惜しくも決勝進出を逃した浜名の森川皓喜=札幌市厚別公園競技場
女子100メートル準決勝力走する富士市立の小針陽葉(左端)と静岡市立の佐野釉梨(右端)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝力走する富士市立の小針陽葉=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝フィニッシュする富士市立の小針陽葉(左)=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)
女子100メートル準決勝を終えて引き揚げる富士市立の小針陽葉(右)と静岡市立の佐野釉梨=札幌市厚別公園競技場(写真部・小糸恵介)

 小針(富士市立) 響いた負傷  女子3冠を狙った小針(富士市立)に思わぬアクシデントが襲った。大会初日の2日に400メートルリレー予選で右脚を負傷。大本命の100メートルは本来の走りが影を潜めた。各組2着までが自動通過する準決勝で組3位の12秒24。タイムでも100分の4秒届かず決勝を逃した。
 最後方でバトンを受け猛追しようとした直後、7月の県選手権でも痛めた右太もも内転筋に衝撃が走った。入念にテーピングを施して出場を決断した100メートルの目標は「決勝まで3本走ること」。日本選手権もあえて出場せず夏3冠に懸けてきたことを思い返し、準決勝は「脚がちぎれる覚悟で」と12秒52の予選から立て直した。
 光明がなかったわけではない。右脚の筋肉に損傷はなく、強く張った状態。予選こそ不安があったが、吹っ切れた準決勝で痛みはほぼなかったという。高校年代では数えるほどだった前を走られる経験も「長い陸上人生の糧になる」と受け止めた。残す種目は走り幅跳びと200メートル。まだ頂点を諦めていない。
 森川(浜名) 終盤逆転許す  準決勝最終組の結果を見届け、男子100メートルの森川(浜名)が両手で顔を覆った。10秒76は自動通過の組2着までわずか100分の1秒差。「3年間、決勝で勝負することだけを考えてきた」という舞台に立つことはついにできなかった。
 レース前の動きは過去最高の手応え。スタートも決まり、優勝した黒木(東福岡)に次ぐ2番手をキープしたが最後の最後に差しきられた。今季は春先に古傷の右足首痛が再発。「250~300メートルのスプリント練習を十分に詰めなかったことが、ラストにつながった」と唇をかんだ。
 前日の400メートルリレー予選も準決勝に0秒01届かず敗退。人一倍悔しい最後の夏となったが、今後も競技を続ける。走り込み不足で東海総体を辞退したものの本来の適性は200メートル。「どこかで20秒台、県高校記録(20秒86)更新を狙いたい」と前を向いた。
 (山本一真)
 【男子】
 ▽100メートル決勝 ①黒木海翔(福岡・東福岡)10秒73②緒方(三重・鈴鹿中教校)10秒87③菅野(福島・いわき光洋)10秒93
 ▽1500メートル決勝 ①谷本昂士郎(福岡・大牟田)3分48秒72②寺田(東京・国学院久我山)3分49秒06③立迫(鹿児島・鹿児島城西)3分49秒49
 ▽棒高跳び決勝 ①原口顕次朗(群馬・前橋育英)5メートル10②村社(千葉・日体大柏)5メートル00②鈴木(千葉・成田)5メートル00
 ▽走り幅跳び決勝 ①殿岡稟太郎(山形・米沢中央)7メートル34②元木(京都・洛南)7メートル33=追い風参考③君島(福島・日大東北)7メートル32=追い風参考⑨奥沢真(浜松西)7メートル00=追い風参考
 ▽八種競技 ①緒方陽平(埼玉・伊奈学園総合)5642点(100メートル11秒14、走り幅跳び6メートル65=追い風参考、砲丸投げ10メートル14、400メートル49秒54、110メートル障害15秒35、やり投げ46メートル31、走り高跳び1メートル92、1500メートル4分40秒54)②照井(神奈川・相洋)5564点③田辺(長崎・長崎北)5544点(29)松岡恵吾(磐田北)4918点(11秒74、6メートル12=追い風参考、11メートル58、55秒19、16秒89、43メートル13、1メートル86、4分48秒55)(32)浅井惺流(東海大翔洋)4552点(11秒46、6メートル27、8メートル38、51秒35、14秒94、41メートル46、記録なし、4分39秒54)
 【女子】
 ▽100メートル決勝 ①山形愛羽(熊本・熊本中央)11秒92②柴藤(福岡・福岡大若葉)12秒07③山崎(北海道・旭川志峯)12秒07
 ▽1500メートル決勝 ①カリバ・カロライン(鹿児島・神村学園)4分6秒54=高校国際記録②ジェシンタ(神奈川・白鵬女)4分13秒93③ドルーリー(岡山・津山)4分15秒50
 ▽5000メートル競歩決勝 ①大山藍(鹿児島・鹿児島女)22分48秒46②須本(千葉・成田)23分33秒14③奥野(大阪・浪速)23分41秒46
 ▽走り高跳び決勝 ①高橋美月(埼玉・埼玉栄)1メートル73②手島(東京・明星学園)1メートル67③佐田(福岡・福岡雙葉)1メートル67
 ▽やり投げ決勝 ①曽野雅(三重・松阪商)48メートル43②寺田(和歌山・開智)48メートル04③網本(広島・宮島工)47メートル81

静岡県勢の予選、準決勝成績
 【男子】
 ▽100メートル予選
 「2組」②神谷雄太(清水東)11秒13=準決勝進出
 「4組」③土屋太陽(富士見)11秒37=落選
 「7組」①望月結夢(東海大翔洋)10秒92③森川皓喜(浜名)10秒98=以上準決勝進出⑦大桑大河(磐田東)11秒18=落選
 ▽同準決勝
 「1組」⑦望月結夢(東海大翔洋)10秒91=落選⑧神谷雄太(清水東)10秒91=落選
 「2組」③森川皓喜(浜名)10秒76=落選
 ▽5000メートル競歩予選
 「1組」⑱仲野光晴(浜松北)23分26秒62=落選⑲小桐宏太(浜松日体)23分40秒07=落選、渡辺優斗(伊豆中央)=失格
 ▽400メートルリレー準決勝
 「2組」⑧富士東(佐野、植田、宮本、杉山)41秒01=落選
 ▽走り幅跳び予選
 「1組」⑤奥沢真(浜松西)7メートル24=決勝進出⑩朝比奈咲弥(浜松南)7メートル13=落選
 「2組」成川倭士(東海大翔洋)=欠場
 【女子】
 ▽100メートル予選
 「1組」③木村美結(東海大翔洋)12秒41=準決勝進出
 「2組」②小針陽葉(富士市立)12秒52=準決勝進出
 「3組」②佐野釉梨(静岡市立)12秒29=準決勝進出
 ▽同準決勝
 「2組」③小針陽葉(富士市立)12秒24=落選④佐野釉梨(静岡市立)12秒25=落選
 「3組」⑦木村美結(東海大翔洋)12秒36=落選
 ▽400メートル障害予選
 「6組」⑤植川柚季(沼津東)1分3秒89=落選
 ▽400メートルリレー準決勝
 「3組」⑥浜松市立(冨士盛、磯貝、諏訪間、西村)47秒01=落選
 ▽走り高跳び予選
 「2組」加藤那奈美(浜松聖星)=記録なし、足立愛姫(伊豆中央)=記録なし
 ▽やり投げ予選
 「2組」貴家ありさ(伊豆中央)=欠場

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