静岡県内大雨、週末の足直撃 昨秋の被害よぎり住民不安 台風2号

 台風2号の接近と停滞する梅雨前線により大雨に見舞われた静岡県内は2日、各地で道路冠水などが相次いだほか交通機関も乱れ、駅には多くの利用客が足止めとなった。昨年9月の台風15号到来以来となる線状降水帯も発生し、磐田、袋井、沼津市では警戒レベルが最も高い「緊急安全確保」の避難情報を一部地域に発令。住民らは早めの避難を心がけ、身の安全を図った。

東海道新幹線の運転見合わせで混雑する改札前=2日午後4時15分ごろ、JR静岡駅
東海道新幹線の運転見合わせで混雑する改札前=2日午後4時15分ごろ、JR静岡駅


昨秋の被害よぎり住民不安  磐田市北部の豊岡地区では複数河川が越水した恐れがあるとして、緊急安全確保を発令。台風15号で家屋浸水が相次いだ記憶が新しく、同市下野部の鈴木紀子さん(74)は家族5人で豊岡中に避難。「昨年は怖い思いをした。自宅が被害を受けていないか心配だが、どうすることもできない」と表情を曇らせた。
 台風15号で河川氾濫や土砂崩れで被災した静岡市清水区の山間地の布沢地区に住む大榎淳さん(72)は「昨年の台風と雨が似ている」と不安を募らせ「雨はこれから強くなる。夜も寝てなんかいられないよ」と困惑する。巴川が氾濫した清水区中心部では車を早期に別の場所に移す住民の姿も。巴川下流沿い銀座地区の主婦(60)は「あの恐怖がよみがえってきて今夜は眠れそうにない」と怖がった。
 台風15号で冠水被害が相次いだ鳥坂、押切地区を抱える高部地区連合自治会の鈴木東悟会長(56)は、川の水位上昇で生涯学習交流館に避難する住民が見られたことに「去年のことがあるので、みんな行動を早めているのだろう」と話す。
 熱海市伊豆山の土石流被災地の近くに事業所を構える介護タクシー会社「伊豆おはな」の河瀬豊社長(53)は近所の高齢者らに身の安全確保を呼びかけ、知人宅に避難する高齢者の移動も支援。「今夜は事務所に泊まる。近所の人には何かあったらいつでも呼ぶように言ってある」と語った。
 東海道新幹線が全線で運転を見合わせた影響で、JR静岡駅の新幹線乗り場付近は利用客があふれた。東京都内から仕事で県内に来ていた会社員藤巻宏康さん(53)は「大雨の予報だったので新幹線が止まるかもとは思っていた。何とか動いてほしい」と願った。
 JR沼津駅前では急激に風雨が吹き荒れ、付近の雑居ビル1階も冠水。地下の居酒屋の店員は水をかき出す作業に追われた。居酒屋を経営する50代男性は「予約もほとんどがキャンセル。かき入れ時だっただけに痛手」と肩を落とした。   静岡県内各地で休校、休園  大雨の影響により県内では2日、公立小中高、特別支援学校、幼稚園・こども園のうち97校・園が休校、休園した。
 県教委などによると、授業時間短縮の措置を取り、午前中のみで帰宅させる学校も多かったという。静岡市では休校、休園はなかったが、市立小中高122校のうち75校が通常よりも帰宅時間を早めた。
狩野川雨量データ 一時、共有できず 国交省沼津事務所  国土交通省沼津河川国道事務所は2日、管内の雨量や水位のデータなどを外部と共有するシステムで一時、通信障害が発生したと発表した。原因は回線の不具合でデータが集中したためという。
 同事務所によると、同日午前7時50分ごろから午後2時ごろまで、狩野川水系に設置した雨量16カ所、水位11カ所のデータや、監視カメラ画像が市町など関係機関と共有できなくなった。データは事務所のホームページで公開し、関係機関には電話などで提供、共有する対応をした。
 

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