教諭「怖い思いさせた」 静岡・不適切指導で保護者説明会

 静岡市清水区の小学校で教諭が低学年児童に対して太ももを椅子に粘着テープで固定する不適切な指導を行ったことについて静岡市教委は28日、同校で保護者説明会を開いた。校長が経緯を説明し、教諭と共に謝罪した。市教委によると、不適切な指導を行ったのは50代の女性教諭で、クラスの担任を外し、別業務に従事するという。
 説明会は非公開。市教委によると、児童と同じ学級の保護者34人が参加し、学校側からは教諭と校長ら同校幹部、市教委の担当者らが出席した。教諭は「児童やクラスの子に怖い思いをさせた。本当に申し訳なかった」と謝罪したという。
 保護者からは説明会開催の遅さを指摘する発言や、離席する児童への対応をどうすれば良いのか問いかけがあった。不適切な指導を受けた児童の保護者が「他の子どもに迷惑をかけた」と他の保護者に謝る場面もあったという。
 市教委と同校の調査によると、不適切な指導は4月下旬、2時間目の授業終わりに行われた。教諭は繰り返し離席する児童に対して「座っていられない。どうする、縛るか」と笑って話しかけ、児童は「うん」と答えた。教諭はテープを児童のズボンの上から座面の裏の両端に貼り付け、固定した。テープで固定後、児童が立ち上がろうとする姿を見て、女性教諭は「逆効果じゃん」と話し、学級内に笑いが起こった。児童は不適切な指導を受けたことを親に話さず「(親に)心配をかけたくなかった」と説明したという。
 説明会に出席した40代の夫妻は取材に「女性教諭には良い印象があり、まさかと思った。やってはいけないことをした」「席を立つ児童への対応は難しい」と話した。

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