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新品種は「ゆめすみか」 静岡県茶業研究センター 24年供給開始

 静岡県農林技術研究所茶業研究センター(菊川市)は22日、新たに育成した香りに特徴を持つ茶の品種を「ゆめすみか」と命名したと発表した。2024年春に苗木の出荷を始める予定で、高付加価値商品を開発する茶業者に供給を進める。

新たに育成された「ゆめすみか」(県農林技術研究所茶業研究センター提供)
新たに育成された「ゆめすみか」(県農林技術研究所茶業研究センター提供)

 1990年に交配したゆめすみかの育成時の系統名は「90-2-213」で、19日に品種登録出願公表された。県が開発した、茶葉を温めてかき混ぜ、低温保管して香気を発揚させる「香り緑茶製法」を経ると、さわやかなスミレのような香りが際立つという。
 近年はペットボトル飲料の普及でリーフ茶需要が減退する一方、香りにうまみや甘みが調和した商品の人気は高い。県は消費者調査の結果を基に、香りを重視する傾向がみられる若い女性をゆめすみかの主要顧客層に据える。
 ゆめすみかの品種登録出願公表は、多収性や高い耐病性を特徴とする「しずゆたか」の3月の登録出願公表に続き今年2件目。同センターの担当者は「品種の特徴を生かして販路開拓につなげてほしい」と話す。

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