島田のプロ奏者大塚さん 津軽三味線で世界一 「名前刻めてうれしい」

 島田市のプロ津軽三味線奏者・大塚晴也[はれるや]さん(22)が5月3、4日に青森県弘前市で行われた「第41回津軽三味線世界大会」の個人A級部門で初の世界一に輝いた。優勝記念品を前に大塚さんは「尊敬する先輩方と並んで優勝旗に名前を刻むことができてうれしい」と喜んだ。

津軽三味線世界大会の個人A級部門で世界一に輝いた大塚さん=島田市
津軽三味線世界大会の個人A級部門で世界一に輝いた大塚さん=島田市

 祖母の影響で幼少の頃から三味線や琴に親しみ、小学2年で津軽三味線と出合った。愛知県豊橋市の師匠に弟子入りし、小学生の頃から数々の全国大会で優勝経験を持つ。
 大切にしているのは演奏を楽しむこと。世界大会の大舞台でも優勝をあまり意識せず、会場の雰囲気を楽しみながらリラックスして臨んだ。
 実力者がそろう個人A級には24人が参加した。大塚さんは制限時間4分間で津軽三味線の代表曲「津軽じょんがら節」を披露し、巧みなばちさばきで聴衆を魅了した。
 優勝発表で名前が呼ばれた時は「ホッとした」と振り返る一方、「ミスもあったので内容自体には満足していない」と飽くなき向上心を見せる。島田市の自宅に帰る車中では大会の演奏動画を何度も見返した。
 現在、全国各地で活躍する津軽三味線奏者のプロ集団「べべん」の一員として活動中だ。「目標は世界大会の連覇。津軽三味線の魅力を伝える活動にも取り組みたい」と意欲を示した。

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