ひどい歯周病は遺伝? 高リスク 3種の菌に対処を【歯の診察室】

  21歳女性。歯を磨くと出血するので半年前に受診すると、歯周病と診断されました。3カ月ほど通って磨き方を教わり、歯石も取ってもらいましたが、最近また出血するようになってきました。両親ともひどい歯周病なので、遺伝でしょうか。どうしたらよいですか。

  歯周病は歯周病菌の感染症なので、遺伝することはありません。しかし、ご家族も重度の歯周病ということであれば、感染すると発症しやすく、発症すると重症化しやすい体質かもしれません。
 20代前半という若い年齢での診断で、治療後数カ月で再び出血したのであれば、体質に加えて「レッドコンプレックス」と呼ばれる歯周病菌にかかっている可能性があります。
 レッドコンプレックスは、P.g菌、T.d菌、T.f菌の3種。中でもP.g菌は最強の歯周病菌として知られています。
 歯周病の発症、重症化のリスクは、口の中にP.g菌がいると高まり、レッドコンプレックスが3種そろうとさらに高まります。レッドコンプレックスがいるかどうかは自費診療で細菌検査を行えば確定できますが、確定しなくてもレッドコンプレックスがいると想定して対処すれば、歯周病の進行を食い止められます。
 レッドコンプレックスは血液を栄養分として増殖するので、歯肉からの出血を止めることが大切です。そのために適切なブラッシング、歯石除去、生活習慣の改善など、健康な口内環境を保つメンテナンスを行いましょう。かかりつけの歯科医師、歯科衛生士と連携してきちんと対処すれば、レッドコンプレックスも怖くありません。安心してください。
 (縣秀樹・静岡県歯科医師会生涯研修部)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞