茶況（４月３０日）降雨前、取り引き足早　静岡茶市場　県産一茶

　静岡茶市場の県産一茶は４万キロが上場した。３０日の降雨前の荷を確保する動きが生じ、取引は比較的足早に終わった。
　本山筋の共同工場の荷は２０００円台の形状物の引き合いが堅調だった。各産地から上場する荷物全体では、１０００円台半ばから１０００円前後の成立が増えている。富士の品種物のかぶせは評価が高く、一部は２０００円台半ばで手合わせした。
　市中問屋は一茶取引について、「前年より品質は高い。年間売り用商材の確保も考えながら手当てしていく」と話す。
　　　　　　◇
　静岡市中の県産一茶は前日比１００～５０円ほど値を下げた。売り手と買い手の双方から雨後のコワ葉化を懸念する声が聞かれた。
　榛原や相良、勝間田は１０００円台半ばから１０００円前後で商談がまとまった。坂部は１８００～１０００円ほどで取引された。勝間田は生産を終える工場が増えている。
　金谷や小笠は１７００～１５００円前後に移行している。富士は１０００円台前半中心で変わらず、かぶせの荷は１０００円台後半の成立があった。

◇静岡茶市場一番荒茶相場（キロ・円）
▽成立　４０，３８５キロ（県内４０，０４２キロ、県外３４３キロ）
美和　２，８００～１，９００
藁科　３，３００～１，４００
賤機　６，５００～１，４００
麻機　３，０００～１，６５０
玉川　７，０００～２，１００
清沢　４，０００～２，３００
大川　３，８００～２，２００
磐田　１，４００～９００
◇鹿児島県茶市場（キロ・円）
▽煎茶上場３４，７８７キロ
４，８００～５１１（平均1，４２６）

　藤枝　ＪＡ大井川藤枝工場は１０工場から１６口２０２７キロが上場し、４３００～１８００円で取引された。２０００円前後に引き合い。降雨の影響で生産者は摘採を休んだ。
　島田、金谷、川根　島田地域は一部の中山間地を残し、ほとんどの工場で一茶生産を終了したもよう。ＪＡ金谷工場は２３口１万２１７８キロが上場、１０００円台半ばの成立が多かった。同川根工場は５７口６６２７キロが入荷し、平均は３０００円前後。
　榛原、相良　１０００円周辺の取引が目立った。一茶取引は最終盤を迎え、遅場所など一部工場を残すのみとなっている。
　掛川、小笠　掛川茶市場は３８口３万２１６１キロ上場し、３７００～１１５０円で取引された。２０００～１０００円台が中心で、２５０～５０円程度の下げ。ＪＡサエリアには２６口２万７５７４キロ上場し、２８００～１１００円で取引された。
　袋井、森　森町茶業センターは６５口６３４０キロが上場し、３８００～１５００円で取引された。平均は２０４６円。